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無人店舗型コーヒースタンドで空間価値を創り出す。root C の事業開発とは

root C 事業のビジネスデベロップメントグループはチーム体制を強化しています。ミッションやその仕事内容、やりがいについてインタビューしました。

root C について
「root C」はアプリから時間を指定して注文することで、お客様の受け取りたい時間に合わせて挽きたて、淹れたてのスペシャルティコーヒーを専用のロッカーから提供する、完全無人営業のコーヒースタンドです。
2024年2月には、アプリのダウンロードなしでroot C コーヒーを購入できるタッチ式注文端末「root C KIOSK」をリリースし、より手軽にご利用いただけるようになりました。

無人かつ省スペースのため低コストで運営でき、有人店舗型のカフェが出店できなかった場所にも設置することができるため、有効活用できていなかった空間の価値を上げるソリューションとして、オフィスビルや商業施設、公共交通機関など様々な場所に導入されています。

root C ステーションあたりのコーヒー売上やLTVの最大化を目指すビジネスデベロップメントグループ

——最初に、皆さんはNew Innovations のどんなところに魅力を感じてジョインしたのでしょうか

岡澤:これまで広告代理店とスタートアップの素材メーカーに勤めていたので、その経験を活かしたチャレンジができる企業を探していました。root C  は新しい業態であることはもちろん、変数が多い事業です。無人カフェを拡大させていく事業開発的な要素、コーヒーを販売するためのユーザーコミュニケーションなど、全てがはまらないとスケールしません。
また、自社で作ることのできる技術力・開発力がある会社で、これまでのノウハウを活かした新しい経験がしたかったので、New Innovations がぴったりでした。

北岡:私は代表の中尾さんと同じ大学でよく話を聞いていたことがきっかけとなって、大学在学中の昨年9月からNew Innovations に入社しました。
もともと機械工学専攻で、力学や制御、設計など機械の基礎的な技術や知識を学んでいました。しかし、ビジネスやマーケティング、事業企画などの分野にも興味を持っていたため、機械以外の領域での実務経験が自分の視野を広げ、新たな視点を得られると考えました。
また、大企業よりもベンチャー、スタートアップの雰囲気にも興味があり、これから事業が拡大していくフェーズに飛び込むのが面白そうだと思い入社を決めました。大学生でありながらも、大企業様との商談を経験させてもらえるので、学びが多いと日々感じています。

伊丹:前職ではコインランドリービジネスを手掛けていて、「無人ビジネス」という共通点からroot C のことも知っていて面白い事業だと感じていました。自分自身の次のチャレンジを考えた時、無人ビジネスは社会的に必要で成長すると確信していましたし、コーヒーが好きだというのもあって、全て叶う環境だったので入社を決めました。

津村:多くの業界はすでに成熟しておりシェアの取り合いというビジネス構造が多いですが、root C 事業は新たなマーケットを作ることができるというチャレンジングな環境だったため入社しました。前職を事業の方向性の変化を受けて退職した際に、本当に自分が満たされて達成感があるのは「この事業をゼロからつくって世の中に広めた」という状態なのではないかと考え、企業選びをしました。
root C は多くの人に利用機会のある市場というポテンシャル、コーヒーという実物があることに惹かれました。

——ビジネスデベロップメントグループは、root C 事業部の中でどのような役割やミッションを担っている部署なのか教えてください

岡澤:ビジネスデベロップメントグループは、root C のステーションあたりのコーヒー売上の最大化と、商圏を拡大し事業としてのLTV(顧客生涯価値)の最大化を目指して、新規設置数の増加や店舗運営受託総売上、設置後数か月のコーヒー販売総売上を向上させる役割を担っています。

わたしはグループ長として将来的な事業の発展に向けた成長戦略や、運営オペレーションの策定をしています。伊丹さん・津村さん・北岡さんは新規設置に伴う顧客向けコミュニケーション戦略を計画・実施していて、新たなroot C 設置先を見つけ、アポイントメントの取得から交渉までを担当し、新規設置の際の収支予測などを作成しています。合計で4名のグループです。

root C の出店モデルは「当社が賃料を払う飲食店モデル(※1)」か「店舗運営受託(※2)」です。前者はroot C コーヒーを購入いただいた代金が売上、利益になるモデルです。後者は利益が出にくいですが、通常のビジネスモデルでは一定のスケールがあり黒字になる前提がなければ出店が難しいとされる環境でも、root C の人件費や固定費が少ないという特長を活かし設置先とも連携して共同での出店が可能です。この形態では、無人でありながら高品質な飲食物を提供でき、消費者が少ない環境でも展開が可能です。同時に、労働人材不足等の社会的な課題の解決にも寄与できます。ただし、ビジネスとして赤字を出し続けるわけにはいかないため、高級ファッションブランドやデベロッパーからの受託を受け、店舗運営受託モデルでの設置台数を増やしていこうという事業です。

山田:root C の導入を検討してくださる方々に対し、いかに利用価値を感じていただくことができるか、設置した後にどれくらい売上を上げ続けることができるかを設置前の段階から考えていきます。実店舗×消費財における消費者の動向と委託側企業の意思を理解して、それがマッチしたソリューションを提案するのが我々の仕事です。

この一連の業務内容は、いわゆる「営業」とは異なります。なぜなら、root  C を売る(店舗運営受託で設置する)だけでは儲からないですし、自社で出店リスクをとり直営店舗として出店するなど、設置時のお金の流れも様々です。また、出店後のコーヒー販売売上も考慮する必要があり、まさに「事業開発」としての動きが必要になってきます。ビジネスデベロップメントグループは、root C を設置したことでその空間に経済活動が生まれ、繁盛するプロセスを構築していくことが必要です。

※1:「テナント」としてroot C 設置場所を借り、New Innovations が自社で root C を運営
※2:「サービス利用権」を販売し、お客様が主体となってroot C を運営(オペレーション業務はNew Innovations が受託)

津村:山田さんがおっしゃったように、root C を「それぞれの業態や施設のソリューションにしていく」ということを目指して、設置を進めています。
例えば、忙しくても美味しいコーヒーが飲みたいというニーズに応えられるのであれば、それはビルのオーナーからしたら居住者に利便性を提供できることに繋がります。商業施設でコーヒーを飲みたいパパ・ママが子連れだから店舗に並ぶのを諦めてしまうところ、root C なら美味しいコーヒーがすぐに飲めるので、今後もこの施設を利用しようと思う、などです。
まだ「これが正解」というものははっきりとしていない部分もありますが、root C を通じて新しい価値をインストールしていくのが私達の仕事です。

岡澤:世の中にroot C を浸透させるには、まず設置数を担保していく必要はもちろんあります。ただ、とにかく数を稼げばいいのではなく、事業として成立させることが重要です。

root C には、自分好みの淹れたてコーヒーが手軽に飲めることや、無人のコーヒースタンドでカフェと同じレベルのコーヒーが飲めるなど、様々な魅力があります。クライアントに対し、root C 設置における付帯価値などを何も考えず提案すると、既存のカフェや自販機と同じ枠組みに捉えられてしまって、経済条件もそれが前提となってしまいます。
それらとの違いをどう伝えていくのか、root C の設置が相手方のどんな価値に繋がるかを常に考え続けています。
新しいビジネスなので、お客様からのフィードバックを得ながら、サービスの価値をアップデートしているところです。

自由な社風×自社開発で正解を作り出す

——New Innovations やroot C 事業について、入社後に感じたことや驚いたことなどはありますか

伊丹:いい意味で自由ですよね。「こんなアプローチがあると思っていて、ターゲットリストはこれです」と提案すると「じゃあいってらっしゃい!」となるんです。無駄な承認を得る必要なく、自分でroot C ならどんな価値が提供できるのか仮説を考え、すぐ行動に移していく。これはスタートアップの規模感であることもありつつ、複雑な事業体を運営しているからだからこそなのでしょう。

岡澤:New Innovations に「こうやらないとだめだ」というカルチャーがないんですよね。特にroot C には正解がなく、正解をつくりに行くフェーズなので、トライすることでその価値が証明されていきます。難しいことこそ面白いと思っていたので、入社してからのネガティブギャップは特に感じませんでした。

津村:最近は外注に頼る企業が多いなか、自社開発なのがいいですよね。機動力が高く、品質も担保されています。正直ここまで自社開発だとは思っていませんでした(笑)

岡澤:コーヒーの提供という既存サービスの側面がある一方、無人サービスという新しく魅力的な側面があるからこそ、大企業に興味を持ってもらうことができています。その分、長年続く慣習のある企業や組織に入り込んでいく必要があるため、どう突破していくのかを探る面白さがあります。

北岡:入社する前はもっと小さくて若い人ばかりのスタートアップだと思っていたら、大企業出身のシニアクラスの方もたくさんいて、学ぶことが多い環境なのはいい驚きでしたね。

——仕事を進めるにあたって重視しているポイントはありますか

伊丹:オフィスビルや商業施設、駅といった場所に対してコンタクトを取る中で、root C があると消費者や事業者にとってどんないいことがあるのかをずっと考えています。root C の価値を魅力的だと受け取ってもらえるよう、顕在化しているニーズだけでなく、潜在的なニーズも見つけ出してアプローチします。事業者がいいと思っても、消費者が買わなければ意味がありませんから、施設の中のどこに設置するのかまで検討することを大切にしています。

岡澤:スケールするために、長い視点での仕組みづくりを重視しています。root C は数十台設置して終わりではなく、何千、何万のユーザーが使うことを視野に入れているので、設置先の検討や交渉においてもどのくらい今後の拡大余地があるのかを常に探っています。
もちろん実際に設置するとなったらオペレーションの整備も必要なので、開発サイドとコミュニケーションを取ったり、現地に赴いたりすることもあります。

——どんなところにやりがいを感じますか

岡澤:変数が多いことです。「考える余地がAとBしかない」という状態ではなく、まだこのビジネスのゴールを探っていく段階です。既存の巨大なコーヒー飲料市場において、無人店舗型という新しいサービス様式を提案し、どこよりも大きな市場、業界を創り出していきたいと思っています。

津村:あれやりなさい、これやりなさいとタスクベースで渡されることが楽しくない性分なので、みんなの共通した目標に対しての答えがまだなく、手段は無限にある状態が楽しいですね。

山田:相手が求めているものを考えて、それに応えることの繰り返しです。root C という無人店舗型サービスを、どうソリューションとして企業様に提案していくか、または自社出店店舗として展開していくか、事業開発としてするものが決まっているようで決まっていませんから、本質的に何を提供していくのかを探っていくことは一番難しいですし、一番楽しいとも感じています。幅広く興味関心を持ってもらえるソリューションだからこその面白さだと思いますね。

——ビジネスデベロップメントグループで働くことで、新たに身についたこと、自身のキャリアにとってプラスになったと実感していることはありますか

岡澤:root C 事業は複雑な構造のため、多方面の要素を加味した事業開発のスキルを磨く経験ができているように思います。また、その複雑な事業を顧客やパートナーに伝えるコミュニケーション能力と推進力が必然的に身に付けられているのではないでしょうか。

伊丹:まだ入社3ヵ月程度ですが、業務領域に関わらず事業全体に取り組むことで、以前よりも視野が広く、視座が高くなったように感じていますね。

北岡:大学生という立場でありながら、実践的なビジネススキルが身に付いている実感があります。単純な営業ではなく事業開発的な視点を持つことができる環境もありがたいです。

0から100まで、全てを手がける挑戦者を募集

——これからどういう方に仲間になって欲しいと考えていますか

伊丹:きっと0から1をやりたい人ではなく、0から100まで、細かいところから大きいところまで全部をやりたいと思う人が向いてる仕事だと思います。事業開発や店舗開発と聞いて、root C の設置を増やすことが仕事だと認識しているととてつもなくギャップがあるほど、いわゆる店舗開発とは違う仕事なので、そういうチャレンジをしたい方にお会いしたいです。

岡澤:複雑な事業構造を理解して、多角的な視点で推進できるような方にはぜひジョインしていただきたいです。柔軟かつ複数の視点を持って事業開発ができる方はとても活躍できるイメージがあります。

伊丹:事業を成立させるまでのプロセスすべてに携わることができる環境なので、自立自走ができる方にぜひ仲間になってもらいたいです!また、まだまだチームを拡大するフェーズなので、これが武器ですと言える強みとなるスキルを持っていることも重要だと考えています。

——最後に、みなさんの今後の抱負や展望について教えてください

北岡:カスタマーマーケとビジネスデベロップメントの相互作用を高めるために、営業データの整備を進めていきたいです。こういうアプローチをするとクロージング率が高い、といった感覚を組織のノウハウにできたらいいなと思っています。

津村:コーヒーは自販機やコーヒーショップ、コンビニで安く買うことができます。ただ、安く仕入れた豆を、人件費や店舗運営費を含め、利益が出せる値段で売る必要のある事業構造になってしまっています。それに対してroot C はマシンを置くだけで人の手を介さないので、クオリティの高いコーヒーを店舗で販売する金額よりも手に取りやすい値段で提供することができます。「コーヒー飲みたいよね、カフェいく?」「そこにroot C あるよ」という会話がされるようになったら非常に面白いのではないかと思っています。

伊丹:設置数拡大の事業開発だけではなく、オペレーション等のストアマネジメント領域との連携強化を図って行きたいと思っています。
常に美味しいコーヒーが安定して提供出来ることは、消費者だけではなくデベロッパーにとっても非常に重要です。
root C というコンテンツ全体に関わりながら、事業拡大と収益最大化に取り組んでいきたいと考えております。

岡澤:美味しいコーヒーが飲める環境を増やしたいです。都内には数多くのコーヒーチェーンがあるにも関わらず行列ができていることからわかるように、単純に需要と供給のバランスが合っていません。美味しいコーヒーを手軽に提供できるソリューションとして、root C の展開を加速させていくことで、他の飲食業態の無人化にも対応できるようになり、ユーザーの利便性向上と事業者の人手不足の課題解決が期待できます。ユーザーと事業者のニーズを共に満たす提案ができていけば、ブレイクスルーできる日もそう遠くないのではないかと感じています。

New Innovations は、OMO領域における技術者及び事業企画を積極採用しています。人型ロボットをはじめ様々な開発に携わってきたシニアエンジニアや、幼少期からロボット製作に携わり国内外のロボットコンテストで優勝した若手人財まで、幅広いメンバーが活躍している開発組織です。少しでも興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

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