
#2 なぜteratail? なぜ100位? - teratailでランキング100位を目指す!
エンジニア向けQ&Aサイト「teratail」で、ユーザーランキング100位になることを目指している、という記事を前回書いてみました。
今回は「なぜteratailなのか」「なぜ100位なのか」という目標設定についての理由をまとめてみようと思います!
きっかけ: イベントなどでの自己紹介 & 会社の個人目標
私はWeb系のIT企業でデザイナーをしています。(沖縄の?) デザイン界隈の人のあるあるとして、社外の人と接する機会がなく知り合いがいないという悩みがあります。そこで2019年ごろから、デザインやフロントエンド界隈の勉強会で登壇したりすることで知り合いを増やそうとしていったのですが、会う人、会う人、実績や肩書がすごくキラキラしているように見えました。
自分も何かないかと思い、探したのですが特に無し。無いならとりあえず何か行動して埋めよう! と考え「デザイン方面」「プログラミング方面」で「お!」と思ってもらえる肩書を1つずつ作るよう動き始めました。
当初、思い浮かべたイメージはこちらです。
[2019年末時点]
new1ro
デザインとコーディングが得意です。
[2020年末時点]
new1ro (デザイナー)
・HCD-Net認定 人間中心設計スペシャリスト
・技術系のナンカスゴイカンジノナントカ―
(余談ですが「HCD-Net認定 人間中心設計スペシャリスト」というのは、国内のUX系の資格で、こちらは2020年4月に無事取得できました!)
あとは、会社勤めの方はイメージつくかもしれませんが、会社の人事評価制度として「今期の個人目標」「上半期 / 下半期の目標」などを伝える必要がある場合もあると思います。私もその必要に迫られ、どうせやるなら会社での「今期の個人目標」にも組み込もう、と考えました。
「ユニークユーザー数150万のエンジニア向けQ&Aサイトで100位」というのは、特にエンジニアではない人に対して結構有効だと思います。後述しますが、3か月くらいで達成できてしまうのでオススメです!
「teratail」の理由1: 比較的簡単で、「お!」と思ってもらいやすそう
結局、使ってもらえるサービスが作れないと、デザイナーもエンジニアも存在価値はないので、「<超有名なサービス>を作った」という肩書が最強だと個人的には思います。しかし一番難しい。
その次がおそらくAWS系などわかりやすい資格か、もしくは〇〇社のリードエンジニア、など組織内での役割でしょうか。「肩書を得る」ことを目的にすると、効果は高そうですが、普段デザイナーとして仕事をしている人がAWSの資格を取っても持て余すし、「プロフィール欄を埋める」という程度の目標に対してはコストがかかりすぎます。
そのため目をつけたのが「エンジニア向けコミュニティサイトへのコミット」でした。そこに投稿をたくさんして、重鎮みたいな感じになればそこそこ「お!」と思ってもらえるのでは? という目論見。時間があるときに書き込んで、時間がないときは放置……、という形で取り組めるのが魅力です。
早速、よく使っているサイト「Stack Overflow」「Qiita」「teratail」を調べてみました。
候補1: Stack Overflow (ユーザー数: 1300万人、2020年6月11日確認)
諦めました。英語しゃべれないので……。何を言っているのか1つもわからないです。後述のQiitaとtetarailを見た瞬間に候補から外しました。
英語できる人は、こちらで上り詰めるのもアリかもしれません。
候補2: Qiita (月間ユニークユーザー数: 700万人、2020年6月11日確認)
日本語なので読めますw
Stack Overflowやteratailとは違い、質問に対する回答ではなく、記事の投稿ができるサイトです。
候補3: teratail (月間ユニークユーザー数: 150万人、2019年6月の記事参照)
Stack Overflow同様、質問に対する回答ができるサイトです。
質問や回答のレベルとしては、Stack Overflowよりも初心者よりな印象です。実際、普段エラーメッセージなどで検索してたどり着き、問題解決するのはteratailよりもStack Overflowのほうが私は多いです。ただ回答者としては、teratailのほうがハードル低く始められそうですね。
ここで、Qiitaとteratailを見て気づいたのが、「ユーザーランキング」なるものが存在していていることでした。Qiitaの場合は「LGTM」の数、teratailは質問に答えて解決した数、が、おおむねランキングの数字として用いらているようです。
プロフィール欄に書くことをゴールと考えると、
「<有名なエンジニア向けサイト>のユーザーランキング◯位」というのは悪くないように思えてきたので、試しにそれぞれのサイトで1アクションずつ試し、ランキングがどのように変化するかを見てみました。
その結果がこちらです!
候補2: Qiitaで記事を投稿: 所要時間1時間くらい
「いいね」的なボタンが全然押されない
ユーザーランキングの変化無し
候補3: teratailで質問に回答: 所要時間10分くらい
回答するだけで+2。ベストアンサーになると+5
ユーザーランキングが約134,454 位 (2020/06/11確認)
あれ? Qiitaに比べてteratailはランキング上げやすいっぽい?
と思ったので、平日ゆるーく、土日はちょっと多めに試してみた結果…。
・1回の回答で「+2」獲得。ランキング13万位くらい。
・3回の回答で「+19」獲得。ランキング8,100位くらい。
・25回の回答で「+152」獲得。ランキング1,385位
(1週間終了時点)
月間ユニークユーザー数150万のサイトで、1週間回答したら1,385位になりました! teratailはユーザーランキングが上がりやすいことがわかりました。その理由として、以下のように分析します。
[1] Qiitaはクオリティの高い記事を書かなければ点数がもらないものの、teratailは回答するだけで+2点もらえる
[2] 初心者が多く、必要な知識レベルは低くてもOK (なように見える)
「teratail」の理由2: エンジニアでない人にとって、Stack OverflowとQiitaとteratailは同じ
コミュニティの規模が小さく、Qiitaほど労力をかけなくても点数が稼げて、Stack Overflowほど高い知識がなくてもOKということは、ハードルが低い反面、ツッコミどころでもあると思います。
つまり「teratailでランキング高くても、別にすごくないんじゃない?」ということ。(言ってて悲しくなってきますが……w)
しかしこれは、Stack Overflowが1300万、Qiitaが700万、teratailが150万、という数字を知っていたり、エンジニアとして日常的にそれぞれのサイトに掲載されている内容を見て、それぞれのサイトのレベル感を知っているからではないでしょうか。
つまり社長さん、営業さん、人事担当者さん、そしてデザイナーさんなどのエンジニアでない人は、「Stack Overflow」と「Qiita」と「teratail」の違いはわかっていません。やや乱暴ですが、エンジニアではない人のこれらのサイトについての理解は以下のようなものにまるめられていると推測しました。
「(自分には関係ないけど) エンジニアのコミュニティサイト (掲示板?)」
「(よくわからないけど) エンジニア向けのYahoo!知恵袋みたいなサイト」
これが正しければ、世界規模のStack Overflowにコミットするのも、時間をかけてクオリティが高い記事をQiita投稿するのも、teratailで困っている初心者を助けるのも、非エンジニアにとってはそのレベル感の違いが認識されないことになります。
そのため「エンジニア向けQ&Aサイトでランキング100位」というプロフィールは、非エンジニアの人に対して、エンジニアの人が思っているよりは、有効であると仮説しました。
「100位以内」の理由: 3か月くらいで達成できそうだったから
teratailに取り組むことが決まったので、次に決めるのは「何位を目標にするか」です。1位! といいたいところですが、そこは立ち止まり、いったんユーザーランキングのスコアを見てみました。
teratailのユーザーランキングとスコア
teratail「総合ランキング - ユーザーを探す」を参照し、スコアをグラフ化してみた結果が以下です。
teratalユーザーランキング1位〜240位のスコア (2020/06/28)
ユーザーランキングを見てみると、1位のユーザーのスコアが飛び抜けて高いことがわかります。teratailで1位を達成するのは非常に大変で、
200位→100位の労力と、100位→1位の労力とでは42倍超の差があります。
また2020/06時点での1位のユーザー・maisumakunさんは、ほかユーザーよりもハイペースで回答しているので、それをも上回るペースで回答しなければ追いつくことができません。
今回の目標は、プロフィール欄の泊をつける程度なので、要は「お!」と思ってもらえればOK。そう考えると「1位」を絶対視せず、10位〜100位くらいでもよさそうに思われます。
また周囲に聞いてみた結果、「teratailで100位」「teratailで1位」とそれぞれ聞いたときの驚きは、42倍もの差はなさそうということがわかり、1位はコスパが悪そうだと思えました (1位を目指す労力があるなら、ポートフォリオサイトでも作ったほうがよさそう)。
teratailで1位です。←コスパ悪そう。
teratailで10位です。←できたらこのくらい。
teratailで100位です。←このくらいでよさそう。
teratailで1000位です。←足りない。
teratailでのスコアのルール
teratail「score・バッジについて」から、スコアの増減に関するルールです。
+1: 質問して、ベストアンサーを選び解決済みにする
+2: 回答をする
+5: 回答がベストアンサーに選ばれる
+2: 回答に+の評価がつく
+2: 質問から15分以内に回答をし、ベストアンサーに選ばれる
+2: フォローされる
--------
-2: 回答に−の評価がつく
回答で「+2」、ベストアンサーに選ばれると「+5」、+評価1つで「+2」 です。1週間、回答を続けてみたところ、ベストアンサーに選ばれるのが回答のうちの半分くらいだと判断できたので、1回答あたり+5〜+7の加点を見込み、「1日7〜10の質問に答えるとスコアは1日に50増える」という試算が立ちました。
結論: 「3か月で100位」が手ごろ
各順位のスコアと、達成にかかる日数をまとめると以下です。
1位のスコアは98,000超: 1960日、5.3年以上かかる
10位のスコアは22,000程度: 440日、1.2年以上かかる
100位のスコアは4,000程度: 80日、3か月弱程度で達成できる
1000位のスコアは250程度: 5日程度で達成できる
1000位は、試しに1週間やってみた程度ですでに達成できそうになっていたので、まずは「3か月で100位」が、ちょうど手ごろに思えました。
達成に3か月かかる目標というのは、本気ならハードルは高くなく、本気ではないなら達成できない、というくらいの難易度と思われます。つまり、「teratailで100位以内」という肩書は取得できれば1〜2年は使えそうだ、とも考えています。そのあたりの打算も、100位を目標にした一因です。
まとめ: プロフィール欄に書くことがない人 / 会社の目標設定に困っている人 / 新型コロナで暇な人は、3か月で達成できそうな「teratailで100位」を目指すといいかも?
出発点は「プロフィール欄に書くことがない」「会社の目標設定のネタ」でしたが、本当に達成できるのか? / 何か月で達成できそうか? / 達成したとして使えるのか? という観点で考えてみるプロセスは、ほかにも応用できるのではないかと思います。
2020年4月〜5月の新型コロナの自粛期間中、teratailの回答に没頭することができたので「自粛」がまったく苦でなかったのもよかったです。
あまり考えたくないですが第2波の自粛期間が始まったときに、この記事を思い出してもらえれば、と思います。
ではまた!