目には見えない、言葉の重さ。
一度口に出した言葉は、二度と返ってこない。
あんなこと、言わなければよかった。
思い返すだけで頭をかきむしりたくなるような、
大切な人たちを傷つけてしまった苦い経験。
みなさんにもあるのではないでしょうか。
じぶんにも、そんな経験がいくつもあります。
そしてその中でも
最愛の母との最期に交わした言葉が
いつまでもいつまでも記憶に残っている。
「さっさとどっか行けよ」
こんな心ない言葉を吐いた数日後、
母は急死した。
謝ることもできないまま、
ほんとうにどっか行ってしまった。
後悔してからじゃ、遅いのです。
一度放ったら、二度と捕まえることはできない。
それが言葉だと思うのです。
口に出したら、最後。
「ごめんね」は、
なかったことにできる魔法なんかじゃない。
受け取った相手の心には、いつまでも残り続ける。
だからこそ、よく考えて慎重に選ばなきゃいけない。
感情や心の反応に任せるんじゃなくて、
しっかりと頭で判断しなきゃいけない。
そう思うのです。
もしかしたら
相手の心以上に言葉を放った人の方に
いつまでも強く残るんじゃないかな。
後悔として。
もうね、それは抱えて生きていくしかないと思うのです。
二度と繰り返さないための、戒めとして。
これからはたくさん、
愛を乗せた言葉を送りたい。
まわりの人たちにも、じぶん自身にも。
そう思うのです。