夜宵★偏愛的化粧筆図鑑【保存版】
一時期、こだわって白鳳堂の筆を集めていた。
毛質、穂の形状、サイズの違い等で、表現効果がまるで違う筆の奥深さ。
使い方如何で、メイクをとても素晴らしく活かしてくれる。
美しい手仕事の妙、もう芸術品だと思う。現規格でのご紹介。
◆ 白鳳堂 J104 パウダー 丸
筆の側面に段々が入っていて、穂先が平らなのが特徴。
だから、肌にお粉をまぶして磨くことが可能。つまり……
① 筆を寝かせて、毛の側面にお粉をつける
↓
② 筆を寝かせて、全顔に軽いタッチでお粉をポンポンまぶす
↓
③ 筆を立てて、穂先をやさしくクルクル滑らせて肌を磨く
薄付き陶器肌のできあがり。
◆ 白鳳堂 S120 Bk アイシャドウ 丸平
コリンスキーは、毛質がなめらかで、柔軟なハリがある。
筆を寝かせて使えば、二重幅に一発で決まる。
立てて使えば、瞼のキワに締め色を効かせられる。
繊細な瞼には、山羊毛よりコリンスキーの方がやわらかくて好きかな。
◆ 白鳳堂 J142 アイシャドウ 丸
毛足が長く、アイシャドウをふんわりつけられる。ブレンディングにも。
私は、目のキワや、眼窩のくぼみにお粉をのせるのにも使う。
当たりがやわらかいのに程よくコシがあり、毛先を細くも使えるのがいい。
山羊毛だけど肌へのやさしさがあって好き。
◆ 白鳳堂 G507 チーク 丸平
筆は寝かせて毛の側面を使う。
毛質が灰リスなのと、側面の毛の段々がゆるい勾配なので、ふわっとのる。
灰リスは油分に弱いため、グロウなところにのせるとボテっとつきやすいので、肌をサラサラにしてから使用。
山羊よりやわらかいので、肌あたりが気持ちよく、チークには有用。
◆ 白鳳堂 G171 リップ 丸平
コリンスキーのしなやかさで、口紅を唇にムラなく伸ばすことができる。
私はコンシーラーを薄くなじませるのにも使用。
ハリがありながらも、肌あたりがやわらかいのが唇に合っている。
サイズ感、形状も使いやすい。
他にも何本か持ってるけど、これらだけでほぼ顔が仕上がる。
職人さんが丹念につくってくれた化粧筆の美しさに心を満たしながら、
その作り手に思いを致し、大切に使う。
こういうのって、豊かなことだなと思う。