初めてのヨガの先生
前回に続き今回もヨガの話です。
私が正式なヨガのレッスンを始めて受けたのはアメリカのオレゴン州で暮らしていた今から15年以上前のこと。
ある日、当時住んでいたアパートのトレーニングジムにインド人のヨガの先生がレッスンに来てくれるとの知らせがきました。
英語に不安がありましたが、以前から興味を持っていたヨガを本場インドの先生から教わることができる、『千載一遇のチャンス!』
思い切ってレッスンに参加することにしました。
どんな先生がいらっしゃるのかワクワクしていました。
そして、レッスン初日ドキドキしながらトレーニングジムに入ると・・・
そこには、黒Tシャツにバミューダパンツ姿、中肉中背でチョット?お腹がでているような・・・ごく普通の青年(インド人)がひとり立っていました。
『えっ、先生?!生徒?どっち???』
開始時間になると、その青年が話しをはじめました。
先生って、ちょっと神秘的な、行者のような人が来るのかなぁ???
と、私は勝手に想像していました。
ですが、一見すると休日のサラリーマンのような先生の姿に、失礼な話しですが『イメージとちがーう!!!』と心の中で叫んでしまいました。
でも、それもそのはず!先生は昼間はインテルでITエンジニアとして働き、仕事が終わった後、yogiに変身していたのです。
つまり、見た目通りサラリーマンで、ヨガの先生は副業ということでした。
◆
月日は流れ、ある日レッスンに参加していたフランス人の女性が、
『インドでは男性も女性も多くの人がヨガをやっているんですか?』
と、質問すると、先生は即答で、
『NO・・・』と首を振りました。(『いんや・・・』って感じで)
『女性でヨガを学んでいる人はいるけど、男性ではほとんどいないね。僕は家族や親族が代々ヨガにかかわっているのでやっているけどね・・・』
といった感じの答えが返ってきました。(15年以上前の話しです)
そんな二人の会話を聞きながら、
これは日本人が『空手やってるの?』と、聞かれる状況と同じかなぁ・・・などと思って、クスッとしてしまいました。
先生のレッスンは、いつも静寂の中行われます。
音楽などは一切ありません。
先生の説明と指示で一つ一つ丁寧に集中してポーズをとります。
先生はポーズをとっている生徒の間を歩きながら、1人1人に細かなアドバイスをして回っていました。
『ヨガはとてもシステマティックにできていて、僕の指示に従ってやっていれば、少しずつ難しいポーズも取れるようになるから、無理はしないでください。』
と生徒に優しく説いてました。
レッスンは準備運動の後、いつも三角のポーズからスタートです。
立った状態でのポーズから、徐々に腰を下ろしたポーズに移り、最終的には横になって行うポーズが終わると、そのまましばらく静かに横になり、最後は座位での瞑想で終了、約1時間のレッスンでした。
レッスンが進むと、太陽礼拝や様々な呼吸法の指導が始まりました。
毎回瞑想の後にヨガに関する深い、哲学的なお話をたくさんしてくれるのですが、私の英語力の足りなさに加え、先生のインディアンアクセントの強い英語がなかなか聞き取れず、十分に理解できないことが残念でした。
8ヶ月ほどレッスンは続きましたが、私は家族の転勤でカリフォルニアに引越すことになり終了しました。
その後、引越した先でもヨガを続けましたが、アメリカ人の先生が教えるヨガはインド人の先生から教わったヨガとは違い、まるで踊りを踊るように、流れるように連続してポーズをつくっていくので、初めはビックリしました。
後から知ったのですが、ヨガは何十種類もあるのだとか。
ハタヨガ・アシュタンガヨガ・パワーヨガ・アヌサラヨガ・アイアンガーヨガ・・・・・・日本で独自に発展したものもあるようです。
私は今日までに断続的ではありますが、アメリカと日本でいろいろな先生のヨガの指導を体験しました。
それぞれ皆、ヨガも、指導方法も違うので、先生が変わる度に最初は戸惑いました。
どの先生のヨガもそれぞれに楽しかったのですが、やはり最初に教えていただいたヨガが、私の心にも身体に合っている様に思います。
前回、ヨガの記事を書いていたら、ヨガを始めた当時のことを鮮明に思い出して懐かしくなり、今回の記事にしました。
先生は私と同年代だと思いますので、きっと今でもご活躍されていることと思います。
いただきましたサポートはセラピストとしての知識、及び技術の向上に使わせていただきます!ありがとうございます。