私が出会った素敵な人々 その1
このところまた、コロナウィルス感染症の患者数が増えてきました。医療関係に従事されている方々に再び大きなご負担がかかるのではないかと心配です。
コロナウィルス感染症のニュースを耳にしはじめてから、私は今までお世話になった日本や海外の医療関係者の方々のことをずっと考えています。
某大学病院に勤務する私の友人は多分今日も、第一線でコロナウィルスと戦っているはずです。いつも無事を祈っています。
今回から何回かにわたって、私が今までに出会い、心に残った医療関係者の方々のことを書いてみようと思いました。
今から数十年前、私は某IT企業でシステムエンジニアとして働いていました。人間関係は比較的良好でしたし、当時の社風も好きでした。ですが、仕事は多忙でストレスの多いものでした。
当時はまだまだ、24時間戦ってもOK!な時代でしたので、連日の残業、休日出勤、徹夜、夜間・休日呼び出し、などなど当たり前でした。
「久しぶりに休日、家に居たら子供に『おじさん、しごとは?』と聞かれたよ~」がある意味自慢話になるような世界。
男性も女性も平等に働ける時代になっていましたが、私の職場では女性の残業時間などは多少考慮され、基本徹夜はありませんでした。それでも、忙しい時期は平均して5,60時間の残業をしていました。(月日は流れ、私が退職間近の頃には女性も徹夜をする様になっていましたね)
そんな日々を送っていたら、ある日突然、心と身体が言うことを聞かなくなってしまったのです。それまでも、何人かの先輩方が体調を崩して職場を離れていく様子を見ていたので、とても不安になったことを覚えています。
かかりつけの内科で胃薬などをもらいながら、騙し騙し仕事を続けていましたが、とうとうこりゃダメだ!という事態になり、仕事をしながら通える社内の病院へ行くことにしました。
はじめは内科のドクターに診ていただいたのですが、直ぐに心療内科へ回されました。当時はまだ、殆ど知られていなかった心療内科のドクターがいたのです。(患者さん多かったです・・・)
ドクターは見るからに穏やかで、とても話しやすい方でした。
「ビックリしちゃったんだね、大変だったね」と、私にかけてくださった言葉を今でも忘れません。
やっと分かってもらえた!という喜びと安堵で、涙が出てきました。辛い心の内を聞いて理解してくれる人がいる、しかもドクターです。これほど心強いことはありませんでした。それからも診察のたびに、じっくり話を聞いてくださいました。
患者の要望や性格、仕事内容、職場の環境、家庭環境などを総合的に考慮して治療方針を決めてくださいました。
おかげさまで、不安定な体調は続きましたが、なんとか休職することも無く仕事を続けることが出来ました。1年ほどで症状が軽快しドクターにお会いする機会が少なくなり、その後しばらくしてからドクターは他県の事業所に転勤してしまいました。
今日もどこかで、多くの方の心に寄り添いながら診察をされているのだと思います。今でも忘れられないドクターの一人です。
余談ですが、会社を退職した後、植物療法に興味があった私は、カウンセリングがメインの治療を行っている心療内科の精油(アロマオイル)による治験に参加させていただいたことがあります。
気分や体調がすぐれない時に、精油(ラベンダー)の香りを嗅いで、気分や体調にどのような変化があったかを詳細に記録するものでした。
とても興味深い経験でした。不安な気持ちや苛立ち、緊張感を香りが癒してくれるのです。精油やハーブが持つ力を身を以て体験することができ、ますます興味を持つきっかけになりました。
普段、私はネロリ、ラベンダー、フランキンセンス、レモンバームなどを小瓶で持ち歩いています。気分や体調がすぐれない時に、その時の自分が好む香りを嗅ぐと気持ちが落ち着き元気が出てくるのです。
いただきましたサポートはセラピストとしての知識、及び技術の向上に使わせていただきます!ありがとうございます。