今宵の出来事(プチ家出)
夜、夕飯の支度をしていたとき、勉強するする詐欺の息子と口論になった。
絶賛思春期中の息子が、素直に母の言うことなど聞くわけが無い。
分かちゃいるけど、心配な母は、小言を続ける。
そこで終われば良いのだけれど、母は心に大きな問題を抱えているから、そのストレスを息子にぶつけ始めてしまう。
それを言う相手は息子じゃないのに・・・
母は余計なことを言い始めた自分に気がついている。
このままじゃダメだ!
作りかけのサラダをそのままにして、家を飛び出した。
日が暮れて、いくぶん昼間の暑さは和らいでいるけれど、まだ蒸し暑い。
すれ違う人も無く、住宅街を駅に向かって黙々と歩く。
薄暗い道をひたすら歩くと、だんだんとすれ違う人が増え始め、駅の明かりが目に入る。
明かりを目指す虫たちは、こんな気分なのかな・・・なんて思ったりして。
人混みと明るい光は、寂しい心・悲しい心・疲れた心を癒してくれるような、そんな気がした。
夜の駅前スーパーをひとしきり見て回り、再び外へ出た。
人混みに紛れて歩いていると、心が落ち着いた。
さて、帰るか・・・
先ほどから、携帯に電話が何度も入っていた。
いちばん不満をぶつけたい相手が帰って来たのだ。
電話は取らなかった。
ただ、もうすぐ帰るとだけ、メッセージを入れた。
家へ戻ると、息子はリビングで勉強をしていた。
私は無言で夕飯の支度を再開した。
夕飯前に、どうしても我慢ができなくなった気持ちを、相手にぶつけた。
あっという間に2時間近く過ぎてしまった。
私の気持ちを相手は理解できたのかどうか・・・
時計の針は10時半を回っていた。
結局、息子と二人で食事をしながら、余計なことを言ってしまったと、君に言うべきことではなかったと、謝った。
何事も無かったかのように楽しい話を続けてくれた息子に、感謝。
明日も頑張れそうだ。
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