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受給権と裁定請求

第4版 10分でわかる得する年金のもらい方
https://a.r10.to/hMTs64

◎受給権と裁定請求

年金は、自動的に支給されるわけではない。年金を受け取る要件をすべて満たした人は、日本年金機構から送付される「年金請求書(事前送付用)」に必要事項を記入して「裁定請求」(年金を受給するための手続き)を行う必要がある。

○年金の時効

年金の受給権は、原則としてその権利が発生してから5年を経過したときに時効によって消滅(死亡一時金、未支給年金の受給権は、権利が発生してから2年を経過したときに時効によって消滅)。

ただし、年金時効特例法の施行により、やむを得ない事情があったと認められる場合は、全期間にさかのぼってその支払いを受けることができる。

【年金時効特例法】

2007年に「年金時効特例法」が施行され、過去の年金記録が見つかり、初めて年金の受給権が発生した人や、年金額の増額改定が行われる人などは、全期間にさかのぼってその支払いを受けることができるようになる。

被保険者等が死亡している場合は、生計を同じくしていた遺族が受け取ることができる。

なお、この法律が施行されるまでは、時効により消滅していない直近5年間分の年金または増額分の支払いに限られていた。

○未支給年金の請求

年金の裁定請求をしないまま受給権者が死亡したときや、年金の受給権者が受給期間中に死亡したため、その受給権者に支給すべき年金で未払いのものがあるとき(たとえば、受給権者が4月1日に死亡した場合、4月15日に受け取るべき、2月分と3月分の年金を本人が受け取ることはできない)は、その未払いの年金について、死亡した受給権者と生計を同じくしていた遺族が、「自己の名」で支給を請求することができる。

遺族が受け取った未支給の年金は、当該遺族の一時所得となる。

受け取ることができる遺族(生計を同じくしていた遺族)の優先順位は、「配偶者 → 子 → 父母 → 孫 → 祖父母 → 兄弟姉妹 → それ以外の3親等内の親族※」となる。

なお、「それ以外の3親等内の親族」については、2014年3月以前に死亡した受給権者の未支給年金を受け取ることはできない。

それ以外の3親等内の親族には、子の配偶者、配偶者の父母、兄弟姉妹の配偶者、配偶者の兄弟姉妹、甥、姪またはその配偶者、おじ、おば、配偶者のおじ、おばなどが含まれる。



●○参考●○

すぐに役立つ 入門図解 障害年金・遺族年金のしくみと申請手続き ケース別32書式
https://a.r10.to/hwznM6

図解年金のしくみ第6版 年金制度の問題点を理解するための論点40
https://a.r10.to/hwrgNd

改訂版 遺族年金相談実務ハンドブック
https://a.r10.to/hw1HrP

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