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鎌倉ってなんだっけ?
ここ数年、鎌倉に行ってない。
行きたいとこ、巡りたい寺がたくさんあるんだけど行けてない。
わたしにとって鎌倉といえば、さだまさしさん。
今日鎌倉へ行って来ました
二人で初めて歩いた街へ
あの日のあの町は人影少なく
思い出に浸るには十分過ぎて
源氏山から北鎌倉へ
あの日と同じ道程で
たどりついたのは縁切寺
さだまさし「縁切寺」(1975年)
いくらサザンが好きなわたしでも「鎌倉物語」とかより前に、この曲が浮かぶ。
なぜなら、親の運転する車とか、親が弾くギターとか、いろんなとこで耳にしていたから。
それに10代のある時期、出会うひとがかなりの割合でさだまさしファンという謎の現象に遭遇した経験もある。あれはなんだったんだろ。
そんな「縁切寺」のイメージも相まって、わたしはこれまで、鎌倉といえばじんわりとしんみりとするために行くところだと、勝手に思い込んできた。
すなわち、ほろ苦く、ちょっぴりオトナな場所。
いわゆる日本の「観光地」のなかで、いちばん足を運んだのも鎌倉だ。
何年か前、はじめて春休み真っただ中の「小町通り」を歩いてみた。
びっくりした。
原宿じゃん、小さい原宿じゃん…。
疲れた。めちゃくちゃ疲れた。
雰囲気もなにもあったものじゃないどころか、道が食べこぼしだらけで素直に治安がよろしくない。
なんか、現実を見せつけられた気がしてふと我に返った。
いちおう世界遺産登録まで目指してた街なはずなのに、景観?文化財?なにそれ?渋滞人ごみ浴衣ギャルドーンみたいな雰囲気さえ漂ってるきがしてきた。
大学のとき、学部にいた「考古学の権威」の授業を履修していたことがある。
その権威は中世建築の話題になると、「鎌倉は街が調査に協力せん!遺跡がたくさん眠ってるし掘ればわかることだらけなのにすぐ開発しようとする!」と、いつもひどくお怒りだった。
文化財を目先の金で食いつぶしてる感、ということらしい。
とある知人が自ら供述していたのだけど、他人の彼氏をたぶらかすときに使っていたのが鎌倉だそう。「見せつけるにはちょうどいい」し、「大船ならホテル困らない」んだってさ。距離的にも金銭的にもやさしいみたい。
なるほどなぁ、そういう見方もあるのね…。
そりゃ、湘南の海とあんなに近いんだもの、穏やかなはずはないとは思うけれども、なんか、あともう少しだけ、静かなところであってほしかった。
10年くらい前が平和だった気がするのは、わたしだけでしょうか…。
住んでもないのにわがまま言うなって話だけど、なーんかフクザツ。
この時期だし人少ないかなって思っても結局行かなかった。なんか疲れそうだし…。
鎌倉ってなんだっけ?