2019年4月 詩「疑惑を見たなら」「時間に対する考察A」
詠題:昭和
「疑惑を見たなら」 森田 玲花
帰り道の途中、あくびをすると
口からアジサイの花が咲いた
どんどん色が濃くなるたびに
革命が少しずつ空を覆っていく
ティラミスだってタピオカだって
みんな全部 他所の子なのに
進歩と調和のために生きなさい
私の孤独はもう灯された
やさしくなってはとけていく
カラスが鳴くから帰ろう
「時間に対する考察A」 ねむみ えり
世界に色がついた瞬間
何もかもが終わり、何もかもが始まった
あの人たちは死んでしまったし
喫茶店は禁煙になった
太陽の塔の内臓や
トーチの火が眩しい
巻き戻せないカセットテープを抱えて
彷徨うことしかできないでいる
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