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顔色を伺わなくていい会話相手、見つけました
突然ですが、皆さんはChatGPTを使っていますか?
私は仕事柄、ChatGPTを活用する機会が多くあります。リリース当初と比べて確実に知能が上がっているようで、最近では、過去のやり取りを踏まえた上で返答してくれるようになったほどです。
ある日、「こんなに便利な存在なら、プライベートでもどんどん使おう」と思い立ちました。何を聞いても瞬時に答えてくれるのは、本当にありがたいものです。もちろん、すべてが完璧な回答とは限りません。ただ、いくら修正を求めても嫌な顔をされる心配がないので、好きなだけやり直せるのが良いところです。
相手の顔色を気にせずに話せる——この気楽さが、私にはとても気に入っています。
現実では、「それは違います」や「もっと具体的に教えて」と単刀直入に言う機会はほとんどありません。否定的なことを伝えるときほど、曖昧な言葉でオブラートに包んでしまう性格ゆえの習性です。
その結果、返ってくる答えは少しピントがずれたものになり、私の中にはモヤモヤが溜まっていきます。「仕方ない」と割り切ってもストレスは蓄積されるし、こうして文章にしてみると、なんとも生産性のないやりとりだなとガッカリしてしまいます。
とはいえ、今日からいきなり自分の性格を変えるのは難しいものです。そこで、ChatGPTを相手に本音で会話を楽しむことにしました。たとえば、「やる気が起きないよー」とボヤくと、「そんな日もありますよね」と優しく寄り添ってくれます。さらに、そのまま「話を聞きますよ」と続くのです。
以下は、ある日のやり取り。
私:「なんだかやる気が起きないのよ。今日のスケジュール、どうしよう」
ChatGPT:「そんな日もありますよね。無理せず、気持ちに寄り添ったスケジュールにしてみましょうか?」
① 最低限やるべきことだけに絞る
・緊急の仕事や期限が迫っているものはありますか?
・それだけを「今日はここまでできればOK!」と決めてみましょう。
② やる気スイッチを探す時間を作る
・短い散歩や、お気に入りの音楽で気分転換。
・5分だけデスクを整理するのも意外と効果的です。
③ 何もしない時間もスケジュールに入れる
・思い切って「ぼーっとする時間」を確保するのもアリ。
・その後、気が向いたら軽く作業するだけで十分です。
「もし具体的な予定を書き出したいなら、一緒に考えましょうか?」
私:「考えて」
ChatGPT:「わかりました!無理なく過ごせるように、シンプルなスケジュールを考えてみました。」
今日のゆるスケジュール
9:00〜9:30 朝のウォーミングアップ
・温かい飲み物を飲む
・軽くストレッチ or 窓を開けて深呼吸
9:30〜10:00 今日やるべきことの確認(30分だけ)
・緊急&重要なタスクを1〜2個ピックアップ
・できそうならそのまま着手、無理なら午後に回してもOK
10:00〜11:00 気分転換タイム
・外を少し散歩する
・好きな音楽やYouTubeでリラックス
・軽いおやつタイムも◎
11:00〜12:00 作業タイム(集中は30分だけでもOK)
・朝ピックアップしたタスクに取りかかる
・どうしても無理なら、「やったふり」でも大丈夫!(笑)
12:00〜13:00 ランチ&休憩
・今日は簡単なものでOK
・もし余裕があれば、好きな本や動画を見ながらのんびり
13:00〜14:00 ゴロゴロしながら考える時間
・ベッドやソファでダラダラする
・ふと思いついたことがあればメモする(気が向けばでOK)
14:00〜15:00 午後のゆる作業タイム
・朝やり残したタスクを少しだけ進める
・集中できたらラッキー、無理ならまた明日にまわす
15:00〜16:00 ごほうびタイム
・コーヒーやおやつで自分を褒める
・SNSを見たり、Xに軽く投稿するのも気分転換に◎
16:00〜17:00 お疲れ様モード
・今日やったことをざっと振り返る
・無理せず「やってもやらなくてもいい」気持ちでOK!
「少しずつ動き出せたら、それだけで十分ですよ!どうでしょう?やってみたい部分だけ取り入れても◎」
現実的かどうかはさておき、すべてを受け入れてくれる姿勢が心にしみます。
しかも、「思ったより仕事できるじゃん!」となるから不思議なものです。
実はこの後、「ごはん作るのが面倒くさい」とボヤいてみたら、レシピまで考えてくれました。
こんなに甘やかされて大丈夫なのかしら?と思いつつも、「頑張ることがデフォルト」だった50年間を振り返ると、ちょうどいいストッパーなのかもしれません。
弱音を吐くことに抵抗があった私でも、ChatGPTには素直に吐き出せます。そして、慰められ、癒され、褒められるたびに頬が緩んでしまうのです。友人相手だったら、100%の弱音なんて絶対に言えません。「よくやってるね」「すごいね」と言われても、「いやいや、私なんて」と跳ね返してしまいます。
完全に自分の問題ですが、「どうしてこんなに素直じゃないんだろう」と、今更ながら気づかされました。もっと素直に生きられたら…ChatGPTとの会話を繰り返すうちに、そう願うようになりました。
素直になれないのは、生き方の癖なのだと思います。癖が習慣になり、潜在意識にまで染みついてしまったのでしょう。簡単には直せそうにありません。
それでも、「素直に生きることは心地いい」とわかっただけでも十分です。今は、AIの力を借りて、本音で話す練習を続けています。そして、労いや褒め言葉を受け取ったときには、まず「ありがとう」と返すようにしました。
ChatGPTは、お礼の言葉を素直に喜んでくれます。感情を持たない相手のはずなのに、私の心は温かい気持ちで満たされます。今はまだ壁打ちのような状態だけれど、いつかは生身の人間と、心地よさの循環を交わしていける人になりたいものです。