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吉田 ねこ
2017年12月31日 23:18
白いソーサーと小ぶりのカップが薄暗く静かな店内にぽつりと置かれる。縁取られた金色と同じ色の持ち手。背景となった机に浮かぶカップの美しさ。珈琲は熱すぎず、苦すぎず、後味があまりにもすっきりしていて、それなのに物足りなさはない。店主が「いりますか」と言うので「お願いします」と言ったきり忘れられているお砂糖やミルクがあったとしても、入れることはないだろう。余談だが、ねこはブラックで飲めない味の
2017年12月31日 22:36
今、井の頭公園を歩いていてなぜか目に留まった不思議な喫茶店にいる。トムネコゴその看板を見つけるのは、空ばかり見ているねこにはハードルが高い。目線より上にぶら下がっている「ト」と書かれた小さな木の板と、どこかから雑に引かれた電源ケーブルに繋がっているアンティークな照明。灯りなし。吸い寄せられるように近づくと黒板にメニューが書いてあり、やっとそこが珈琲屋であることが分かる。閉じられた