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(27)ネギ

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ネギ

中国西部やシベリア、中央アジアのアルタイ地方などの乾燥地帯が原産といわれ、
古代中国の記録から、
紀元前200年ごろ
既に中国で栽培されていたことが分かっている。
そして
日本には奈良時代に渡来し、古くから親しまれてきた野菜である。

「秋葱(あきき)」という名で『日本書紀』に登場するのが日本最古の記録だ。

また、ネギは変わった形の葉をしているが
あれは、裏面だけが露出しているからだそうだ。
植物の葉の多くは表と裏の
両面があるのだが、中には裏側の葉しかない者たちがいる。
このような葉を単面葉(たんめんよう)という。
専門的な言葉ではあるので、頭の片隅にでも残ると幸いといったところ。
この単面葉はネギや、アヤメの仲間などが代表である。

多くの植物は
葉の表側と裏側を作る仕組みがあるのだが、
単面葉を持つ植物というのは
葉の裏側を作るためのDNAが葉全体に働き、葉の全部が裏側になる。
このような仕組みの働きは
2010年
比較的最近、解明された。

なぜ、この仲間は、この様な進化をしたのか……
この話を書くために
必死に、文献を読んだ筆者もさっぱり理解できなかったようだ。
それを踏まえて
興味とガッツのある方は、「よければ」
そう、もしよければご自分で調べてみてほしい。



と願ってみながら話をネギに戻す。

犬や猫 ウサギやハムスターにとって
ネギやタマネギは毒性があり
食べさせてはいけない…
が、
サルはネギを食べることができる 。
人間と同じく美味しいと思えるのかもしれない。

それどころか
風邪予防の目的でサルにネギを食べさせる動物園もあるそうだ。
なんだかほっこりするエピソード。

だがしかし
野生のサルもまた、当たり前と言えば当たり前だが、ネギを食べる。
これはもらうではなく、畑のネギやタマネギ。
農家の頭を悩ませてしまうのだ。

サルと人間でネギの魅力を話し合う事は出来ないが、農家の畑のネギたちを食べないようにだけでも
伝えられたら……と思ってしまったのは筆者だけではないはずだ。


ナレーション台本化協力
人外薙魔様
Special Thanks!


参考文献

ペットのネギ中毒について
静岡県獣医師会のHP

猿にネギを与える動物園について
朝日新聞電子版2009年1月8日

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