娘の初デートと『息子』という字の語源。
先日、『成人式』を迎えた娘は、現役JKです。
レアですね。レアケースのJKです。
中学生の頃、起立性調節障害という病気が判明しました。思春期の女の子に多い病気で、朝や低気圧の日に体調を崩しやすく、夕方になると体調がよくなることから、「怠け病」と誤解されやすい病気です。
そういう私だって、自分の娘がなる前は偏見の目で見ていました。何事も、自分の身に起きてみないと本当の事はわからないモノです。
ウチの娘も、病気の症状に加えて他人からの偏見の目に苦しみました。
高校は普通高校に進学しましたが、途中で通信制高校に転学し、トータルで5年間、高校生をしたことになります。
今年、やっと卒業です。やれやれ・・・長かった〜。
就職が決まったので、今は浮かれて『卒業旅行』だ、『送別会』だと遊びまわっています。
そして、その娘が今度、人生初のデートをすることになったそうです。
成人式で再会した中学の同級生に誘われて、ペンギン水族館に行く予定だって教えてくれた。まぁ、普通のデート。王道です。王道デート。
しかし、娘の場合、その王道デートにひとつだけイレギュラーな要素がある。バイト先の友達にもついてきてもらうと言います。
「え?デートでしょ?3人で行くの?」と聞くと、「うん、だって二人で行きたくないもん。」と娘。
まぁね、成人式で再会して軽いノリで「水族館でも行く?」となってるから、まだ付き合うのかどうかは保留ってところ。友達を連れて行って、隠れ蓑にすることで、軽いノリのままで自然消滅するも良いし、好きになったら次は2人でいけば良いし、とにかくウチの3人の子供の中で初めて「デート」する子がいる事に興奮してる私。
ウチの子供たちは、み〜んな『内弁慶』なんです。奥手ってやつ。家ではよく喋るし、明るくて良い子(親バカさん)なんですが、外に出るとシャイ。
それでも娘は、病気や不登校を乗り越えて、通信高校とバイトの両立を頑張り、韓流アイドルにハマって韓国へ聖地巡礼をした頃から、性格が前向きで外交的になりました。今では、アラフィフの私でさえ引くほどの「強メンタル」女子。
しかし、恋愛に奥手なのは3人の子供に共通する事案でした。
まぁ、恋愛は相手があってこその人間関係だから、親が心配しても始まらない。昔の日本だったら、結婚して『一人前』という共通認識のもと、コミュニティ内で、適齢期の男女を神経衰弱のように合わせてカップルを作っていた。それが『吉』とでた人もいれば『凶』とでた人もいて、バラエティ豊かな日本の家族が量産されて行ったんでしょうね。
だけど、21世紀も20年を過ぎて、人々は「家族」っていう一番小さな社会の単位に疑問を持ち始めた。
100年前の人々は、生まれてから死ぬまでに、半径5キロの範囲から出る事なく一生を終えていた。
そういう生活ではコミュニティの規範の厳守は絶対だし、男と女の仕事の役割ははっきりと線引きされていた。「息子」「娘」という字の語源を調べると昔の人間の『子孫繁栄』を願う気持ちがよくわかります。
「ムス」とは、国歌『君が代』で歌われる「苔のむすまで」の「ムス」で、漢字は『産』をあてます。産(む)す。
「ムス」は、草や苔が繁殖している状態を表し、そこから『産む』『生む』という意味を持つようになったそうですよ。
息子に「息」という字を使うようになった理由は、『息』は生命や息吹を表す言葉。自は「鼻」を表し「心」は心臓を表す。「息をする事」は生きていると同義語。 生まれて来たからには繁殖したい。するべきだという強い願いを感じる言葉だったんですね。
「死」と隣り合わせの生活の頃は、行き延びる事、子孫に命のバトンを渡す事が最優先だった。
それで「息子」と書くようになった。
ムスメも「娘」の他に「息女」と表すこともあります。
息子も娘も元々は、子孫繁栄を祈る気持ちから生じた言葉でした。
ウチの子孫繁栄を担う3人の子供のうち、上のにぃちゃん二人は、まともに女の子と話せないから、「苔むす」のは無理でしょう・・・。ましてや、結婚なんて絶対無理。魚に肺呼吸しなさいと言うに等しい無茶ぶり・・。なので、期待してない。結婚したいなら、本人が頑張るだろうし。
娘(息女)に対してもそう思ってましたが・・・まさかデートをセッティングしてくるとは!人生何があるか分かんない。
昔の人の「子孫繁栄」の願いは、今や叶い過ぎて地球が狭くなるほどに人間は大繁殖できました。
そろそろ、「息」の意味を「繁栄」からシフトする頃かもしれないと、思ったりする今日この頃です。
水族館デート、楽しんでね〜!若いって良いわ〜
米でも洗うか・・よいしょっ( ´∀`)