猫又の本のススメ その5『堕天使拷問刑』
久々の更新ですね。
今回オススメしたい本は飛鳥部勝則さんの『堕天使拷問刑』です。
この本は発売した当時購入した読んだのですが、去年再販されたのでそれを機にまた読み返したのです。
こちらの本。
去年書泉グランデの復刊企画で復刊し、書泉グランデと芳林堂でのみ購入出来たもの。
なんと先日全冊完売したとの事。
それをここでオススメしても「読めねーよ!」とお思いでしょう。
でも全然知らなかった人がまた「読みたい!」となれば再読復刊する可能性も?と思いこのタイミングでオススメにあげようと思いました。
悪魔召喚。
ツキモノイリ・ツキモノハギ。
月へ行くことを望む少女との出会い。
色々な要素てんこ盛り。
ジャンルで言うとミステリ。
「本格推理小説」を想像して買うと肩透かしを食うかもしれませんが、本作品は「オカルトミステリ」ですね。
オカルトについての深堀や薀蓄、更に主人公の友人オススメモダンホラーの説明が延々と載るページがあったり中々カオス。
密室で骨がばらばらになってしまった事件や一瞬にして3人もの人間の首が飛んでしまったにも関わらずその場に誰も居なかった…という事件。
これは召還された悪魔の仕業?それともちゃんと人間に仕業なのか?
しかしこのズルズルと引きずったような音は…みたいなオカルトなのか人の仕業なのか的なミステリが絶妙。
そういった部分は勿論魅力的ですが帯にもあるようにこの作品は「ボーイ・ミーツ・ガール」。
もう脳内で声優が綾波レイの林原めぐみで再生されそうな寡黙で独特で魅力的な月へ行くことを望む少女。
重苦しい世界観の話ですがキャラクタの魅力が強く、そこも本書を読んでいたくなる、読み勧めたくなる作品の魅力です。
後半はもう本当に圧倒的カオス。
どう終わるの?と思っていたのだけれど、なんとラストにほろっと来てしまい、正直泣きそうになりました。
あるシーンは「そうなんじゃないか」とちょっと思ってましたけど。
長いし好き嫌い分かれそうな作品ではありますがめちゃめちゃ面白いと個人的に思ってますし読んだ人と語りたい!
再販が完売…と書きましたが、星と森の詩美術館で開催される飛鳥部勝則展では少数販売されるそうです。
ラストチャンスかもしれないので是非こちら気になった方は購入していただきたいです。
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