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猫又の本のススメ その3『夜市』

どうも。猫又です。
今回紹介するのは恒川 光太郎さんの『夜市』です。

こちらはKindle Unlimitedで読みました。

さて、こちらの作品ですが、2作入っています。
一応世界観は共通。

表題作でもある『夜市』。
小さい頃、妖怪たちが様々な品物を売る『夜市』に迷い込んだ主人公と弟。
主人公の少年は野球の才能と引き換えに弟を売ってしまう。
その日から弟は最初から存在しないものに…。
それから数年後、主人公は弟を取り戻す為、同級生だった女性と共に再び夜市を訪れるが…。
と言う物語。

2作目の『風の古道』。
父と花見に訪れた公園で迷子になった少年は見知らぬ女性から家への帰り道を教えて貰うがその道はどこか不思議な道。
女性が言うには夜にはお化けが出ると言う。
無事に家へ帰る事が出来た少年だったが翌年、親友の少年と再びその道へ行く事になるが、その道から何故か出られない…。出口を探して歩く2人だったが…と言う作品。

ジャンルとしてはホラーだけれど、どこかノスタルジックな空気のするホラー小説。
ホラーと言ってもおどろおどろしく怖がらせるタイプではないのでどんな人でも読める(と言ってもゾクゾクはするかも)
ファンタジックで、気付いたら妖怪の世界に迷い込んでしまった…と言うような世界観。
個人的にとても好みでした。
オススメ。


ところで、良いですねKindle Unlimited。
結構面白そうな読みたくなる本沢山あります。
この本の前に『葉桜の季節に君を想うということ』も読みました。
「本格ミステリーの新時代を告げた記念碑的傑作!」という事で気になってて読んでみたのですが、正直読んでて、ミステリ…なのかな?と思ってしまうかもしれません。
けど、ミステリもジャンルとしては幅広いので、探偵は出て来ますが所謂「密室殺人!!」みたいなそう言うタイプのを期待してると肩透かし食うかも知れないです。
なんと言うかハードボイルドな感じ。
ヤクザの世界に入っていったりするし。
正直自分も普段そこまで読まないタイプだなと思いましたが、この本。どんでん返し系として紹介されてたんですね。
これ、見事に騙されます。
わかってても騙される。
そして、それがわかった時、「えっ?自分が見て来た世界はなんだったの?」と混乱し、わけがわからなくなりました。
そこは本当に面白かったと言うか素直に驚きました。
その体験の為だけに読んでも良いかも知れません。

と、2冊も紹介してしまいました。
それではまた。

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