脳は習慣化するのが好きなのかな?
こんにちわ、ねこまねきです。前回の記事では、依存症が実は「苦痛からの解放」を求めているのではないか?ということを書きました。
今回の記事では脳が作り出す「習慣」について考えてみたいと思います。
依存症というのはやめられない習慣のことであり、過去に「苦痛からの解放」を求めて記憶された行動であると考えられるからです。
(なお、この記事は私の他の記事同様に私個人の解釈によって書かれています。正確な医学的知識はありませんので、予めご了承ください。)
そもそも「習慣」ってなんだろう?
「食後に歯磨きをする」
「朝起きたらスマホチェックをする」
「疲れているときに甘いものを食べる」
「食後に一服(-。-)y-゜゜゜」
「パチンコ屋の看板を見るとつい入ってしまう」
「為替のニュースを見るとFXをやってしまう」
こんな感じで、毎日同じような行動をとること多いですよね?
この「毎日同じような行動をとる」、つまり「習慣」とはどうやって出来上がるのでしょうか?
実は、これらの習慣には全て同じ行動パターンがあるのです。
それは
トリガー(きっかけ)→ 行動 → 報酬を得る
というもの。
例えば「疲れている時に甘いものを食べる」だと
こんな感じ。
疲れた~ というのが トリガー
甘いものを 見る + (近づく)+ 食べる というのが行動
幸せな気分になる が報酬
ここまでの一連の流れを記憶して繰り返すことで
「習慣」が生まれます。
食後の歯磨きだったら
食事が終わる ・・トリガー
歯を磨く・・・行動
口の中がすっきりする・・・報酬
パチンコ屋であれば
パチンコ屋の看板を見る ・・・トリガー
店に入る、パチンコを打つ ・・・行動
ドキドキ感を味わい、勝って喜ぶ ・・・報酬
このように習慣となっているものは トリガー&行動&報酬がセットになっています。
ではこの流れは脳の反応だとどうなんでしょうか?
「習慣」を生み出すとき脳はどんな命令を出しているんだろう?
例えば、疲れる→甘いものを食べる、という行動は脳の中でどんな反応なのか?を考えてみます。
身体が疲れている状態の時、脳は栄養を摂取しようと思っています。
そこでケーキを見つけたらどうなる?
きっと身体の中ではこんなやり取りがされている。
胃:ただいま空腹です。空っぽです。栄養求む。
脳:胃からは空腹サインが出てるなー。お腹空いてるのか
脳:何か栄養を入れないとダメかな。
目:あれはケーキ?ケーキ発見であります!
脳:ケーキか!あれは大量のカロリーが摂取できそうだな。
脳:どうする?近づく?近づかない?よし、近づかせよう。
脳:ドーパミンを出して、近づくように指示を出せ~。
足:ケーキに向かいます!
目:ケーキは目の前にあります!
脳:どうする?食べる?食べない?
脳:食べるでしょ~~~~
脳:口や手を動かして食べさせろ!
口:口に入りました!咀嚼します。
舌:美味です!美味であります!
脳:やったぞ、すごい!美味しい!カロリーが大量に手に入った!
幸せな気分にもなれる!
この食べ物があった場所を記録するんだ!
また同じ場所や状況になったらこれを食べよう。
同じ動作を繰り返すように記録しておこう
こうして脳は空腹のときに甘いものを食べることを記録しました。
更に脳は考えます。
さっきの甘い食べ物はとてもいい気分になれた。
お腹がすいたときだけじゃなく
気分が悪くなった時も、あれを食べれば気持ちよくなれるんじゃないか?
あぁストレスで気分が悪い。
そうだ、あのケーキを食べよう。
うん、食べたら気分が良くなった。
この状況も記憶しておこう。
似たようなことがあったら、また同じことを繰り返すんだ。
こうして脳は精神的な痛みに対しても甘いものを食べることを記憶する。
何で記憶するのか?
脳は省エネが好きだから。
考えるのは大量のエネルギーを使っちゃうから。
考えないで動けるならエネルギーは少なくて済むよね
瞬間的に記憶データをロードするだけ。
何も考えずに同じことを繰り返せばいい。
その方が楽でしょ?
意識する行動と無意識の行動は担当が違う?
記憶されて習慣化された行動というのは無意識に実行されるそうです。
無意識に、と書きましたがそもそも習慣化された行動のみならず、
人間はほとんどの活動を無意識に行っています。
いや行われている、と言った方が良いのでしょうか。
例えば、心臓の動きや他の内臓の動き。これらは特に意識してないですよね?
モノを食べた時に、胃を動かせ、消化しろ、これは吸収、これは排泄なんて考えないです。
これは様々な臓器がそれぞれ勝手に活動してくれているから。
意識と無意識の活動を比較すると、意識5%、無意識95%なんて言われるようですが、これを聞いたときに
全自動で動いているロボットのコクピットに便乗させてもらって、ちょっと自分の意見を伝えてるだけ。
こんな感じかな、と思ってしまいました。
自分の行動は自分で考えてやってる、なんてことはなくて
自分の行動を見て、あとから「これは自分でやってると思わせていただいてる」だけなんじゃないかな。
意識的な、というのを担当しているのは脳の中でも一番最後に進化した部分。
脳の一番外側の部分です。つまり新参者です。若造です。
中心部は動物時代からの脳。長老クラスの最古参です。
長ーい年月をかけて、少しずつ外側に新しい機能を追加して進化したのが脳だと言われています。
身体の反応速度から見ても、
無意識に反応してから、意識が追い付く。
そりゃ、そうですよね。
いちいち考えてから行動してたら間に合わないですから。
突然クマに遭遇して、えーっとどうしようかな、なんて考えてたら襲われてしまいます。
そうやって考えると
意識的な行動だと自分で思っていることって
実は単なる後付けの言い訳なのかもしれません。
先に行動が決まっていて、あとから整合性の取れそうな理由を当てはめてるだけ、みたいな。
長老たちの昔からの活動に、若造がいちいち名前を付けて説明している感じでしょうか
「意識してやめるように努力します!」なんてセリフをよく聞くけど、
無意識にやることを意識の力でどうにかできるんだろうか?
一度習慣化された行動をなかなか変えられないのは、こういったことが理由なのかもしれませんね。
ギャンブル依存症者がなかなかギャンブルを止められないのは、この習慣化されてしまっている、ということが原因なのでしょうか。
トリガー(きっかけ)→ 行動 → 報酬を得る
行為を変えるのが難しいからこそ、反応の最初の部分である「トリガー」を避けることが大切になってくるはず。
トリガーが作動しなければ、行動に移らないはず。
じゃぁトリガーになっているものとは一体何なのでしょうか?
これはまた別の記事で考えてみたいと思います