冬キャンプ日和
キャンプは秋冬が好きです。夏も行きますが、最近は暑すぎてあまり楽しめないのです。
やっぱり秋冬。虫はいないし、焚き火があったかいし、食べ物も美味しい。
今回は今まで足踏みして出来なかった事をしに、近場のフォレストサンズ長瀞さんにお邪魔しました。レッツ、薪スト!
・そうだ、キャンプに行こう!
スペインから帰ってきて、これまで就活したり記録を纏めたりなんとなく忙しくしていました。ぼちぼち落ち着いてきた頃、キャンプ動画を観ていて思い立った訳です。
そうだ、キャンプに行こう!
ハンモックにする?
テント泊にする?
バイクで行く?
車で行く?
色んなスタイルで楽しめるのもキャンプの醍醐味。
今回はいざと言う時の避難場所にもなる車で行くことに決定。積載量大きな乗り物で行くなら、大きなテントで楽しみましょう。
そして大きなテントを使うなら、ずーっと手を出さずにいたアレをやってみることにしましょうね。
・soomloom deco
さて、アレとはなんぞや。
アレとはsoomloomというメーカーが出している卓上薪ストーブdecoのこと。卓上とは言っても全然普通の小型薪ストーブとして使えるらしい。
去年あたりに存在は知ったのだけれど常に売り切れだし、なんだかハードル高そうだしですっかり忘れていたのです。
で、この間のこと。
ランタンの燃料のパラフィンオイルをネットで見ていたら、soomloom decoがおすすめに上がっていました。しかも前見た時より随分安く、ポイントを使えば更に半額くらいで手に入れられてしまう。
暫し迷って、
迷って、
迷って
一週間後、ついに購入しました。焚き火派だったのに。
実物はすぐに届きました。脚が短いけど、ロストルも天板も灰受けもしっかりしてる。天板をはずせば焚火台としても使用可能だそう。
延長煙突と、スパークアレスター(火の粉避け)、煙突ガードも購入し、後はキャンプに行くだけです。
ああ、そうだ念の為。
薪ストーブをテント内に入れることはメーカーで推奨されていません。TC素材(テトロンという帝人と東レ開発のポリエステルと、コットンの混紡。燃えにくい。ポリコットンとも言う)のテントとはいえ、布なので燃える時は燃えますし、密室で火を焚けば一酸化炭素中毒のリスクがあります。
なので、薪ストーブをテントに入れて遊ぶ時は自己責任となります。私は偶々事故なく戻ってきてこれを書いているけれど、リスキーな遊びであることに違いはありません。だからこのnoteは、冬キャンプのほんの一例(リスク有)として読んで頂ければ幸いです。
・設営、そして薪ストーブについて考える
連休がとれたので、近場のキャンプ場を予約して行ってきました。
本当は、撤収にどれだけ時間が掛かるか分からなかったのでレイトアウトにしたかったんですが、人気のキャンプ場だけあって枠は空いていませんでした。
ちゃかちゃかっと設営します。
薪ストーブの煙突は横のファスナーから出しています。
薪ストーブの構造は簡単です。
吸気口より空気を吸って、炉の中で燃焼を起こし、更に炉の熱で煙突が暖められることで上昇気流(ドラフト)が起きて煙突上部から排気する。
なので、空気の流れは基本的に一方通行。
煙突が暖められる限り吸気口で空気を吸い続けるはず。理屈では、排気が常に幕外なのでテント内部の空気は割と綺麗に保たれるはず。
じゃあ、一酸化炭素中毒ってどんな時に起きるんだろう?
一酸化炭素は、不完全燃焼の時に発生します。
となると、この吸気と排気の流れのどこかが妨げられ、炉に新しい空気が入らないことで起きると考えられます。
一酸化炭素は無臭かつ、血液の酸素運搬の役割を持つヘモグロビンに酸素よりも率先してくっつきます。その結果、本来運ばれるべき酸素が身体に運ばれなくなり下手すると死にいたります。
楽しいキャンプで事故に遭いたくないので考えられる発生理由をなるべく考え、対策を立てたいと思います。
1.ダンパー(炉に近い煙突にある、排気の量を調整するつまみ)が閉まってる。
排気が出来ず、新しい空気の取り入れる流れができない。炉の中の空気を使う為不完全燃焼が起きる。
→ダンパーは必ず開けておく。
2.煙突が詰まってる。
排気できない。
→組み立て前に確認。また、使用した後必ず掃除をして煤を除去しておく。
3.そもそもテントの中の空気が悪い。
薪ストーブの他にテント内で何か燃やしていたり?
→他の火器を置かない。換気を必ず行いながら使用する。
4.炉、及び煙突の温度が低い。
ドラフトが十分でなく、排気されない。
→温度計を使用。また、煙突温度がなるべく早く安定するよう火付の時にバーナー、着火剤を使用。
4つまで考えてみたけど他にも何かあるかな。もし他の原因を知っている人がいたらこそっと教えてくださいね!
で、テントにインストールする際の次の問題。
煙突の温度。
TCが燃える温度はものによるらしいんですが、コットンが250〜400℃、ポリエステルは250℃くらいらしいので中間でしょうか。ただ、ファスナーはプラスチックなので、もっとずっと低い温度、120℃くらいでやられるものもあるようです。
TCは燃えないわけでは決してなく、火の粉で容易に穴が開きます(別のギアで体験済み)。だってたかだか布だもの。だから、煙突に幕が触れないよう、工夫する必要があるわけです。
・バンテージや、難燃シートについて考える
煙突にバンテージを巻く方法を何かで見ました。バンテージはバイクのマフラーに巻いて使うのが本来の使い方らしいです。ただしこの場合断熱目的のものではなく、燃費向上目的です。
バイクに使うのも、蓄熱がパーツにダメージ与えるとかで賛否両論ありますが(巻いてるの見たことある。見た目カッコ良くて真似したくなったけど色々意見があるので足踏み。でもトライアンフもSRもかっこよかった!)、煙突に巻くのもどうだろう。中の熱を逃さないと言う点では、ドラフトが増しそうなイメージです、が、一重煙突の耐熱温度が約600℃。超えることはないと思うけど蓄熱効果でなーんかダメージが心配です。
というわけで、バンテージを利用するなら熱源じゃない場所のが良さそう。
では、難燃シートは?
焚火台の下に敷くガラス繊維使ったやつです。以前焚き火が終わった後に地面を触ってみたんですけど、ちょっとあったかかったです。つまりいくばくか、熱を通す。シート自体火の粉や炎には強いので、煙突じゃなくて幕に対して、養生的な意味で使うのが良いのかも。
耐熱と断熱は違うのかもしれないなあと思った次第。
あれこれもんもんと考えた結果、写真の煙突ガード+揚げ物鍋の網+シリコンチューブ(本当良い考え。思いついた人すごいなあ)になったわけです。ドラフトが気になるけど放熱に重きを置いてみました。
・キャンプ挑戦
設営完了し、日が傾いて来ました。
テントの中を居心地良い感じに整えて、最初は入り口全開で火入れです。
最初は薪ストーブの塗装が燃える臭いがするそうです。が、あんまり感じなかったなあ。
火の粉で以前椅子やブランケットに穴を開けた事があるので、煙突は幕から更に約1m高くなるように設営。更に火の粉の出にくいオガライトと広葉樹の小薪をホームセンターで買ってきました。
小さい薪ストーブなので、広葉樹の小薪(24cm)が丁度良い。オガライトも簡単に割れるので入れやすくて良い。ただ、オガライトの火力が強いので一本を三等分くらいにして様子を見ながら入れていくのが良いかも。
オガライト三分の二を突っ込んだら一本目の煙突が赤々となってしまいました。以降三分の一ずつ入れて、調整しました。
一酸化炭素チェッカーをポールに下げて、フロントフラップの入り口を開けてどきどきしながらさぐりさぐり。バケツに水も用意して、燃料やボンベは全て車に避難です。
幕内の温度は換気していても大体20℃前後。タープ泊だったり、暖房なしのキャンプをしているのでびっくらあったかかったです。
・結論
リスク覚悟で遊んでみたけれど、楽しく冬キャンプできました。
炎が耐熱ガラス越しに見えるし、薪やオガライト入れるのも良い。設営も思ったより面倒くさくなく、さくさくできたし、初めてにしては及第点だったんじゃないでしょうか。
片付けは、煙突がまあまあ面倒臭いですが、チムチムニー歌いながら済ませました。
今シーズンもう一回くらい行ければ良いなあ。
皆さんも良いキャンプライフをお過ごしくださいね!
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