〔詩〕隣の仕合わせ

青い鳥を探さないのは
どこにもいないと知っているから
実はここにいるんだよ、なんて
お伽話にはもう騙されない

本当の仕合わせって何
自分が思い込めばいいなんて嘘
私が持っている物と
あの子が持っている物
比べても意味が無いなんて
当たり前のこと言わないで

隣の芝生はいつだって青い
私から見たあの子
あの子から見た誰か
誰かから見た私
一番青いのはどこだろう、なんて

答えの無いクイズは
もうお腹いっぱいだから
うちは人工芝にしちゃおうか

青い鳥なんて探さない
仕合わせの正解なんて分からない
ただ
疲れて座ったベンチの隣に
ふわりと舞い落ちる桜の花びらのような

そんな春があれば
それでいい

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危ない、危ない。書き出しは不穏な方向でしたが、何とか着地しました。読み返すといつまでも手を加えそうなので、ここでエイッと出してしまいますね。
cofumiさん、お手数かけますが、よろしくお願いします。
読んでくださった方、ありがとうございました。