【あらためて“保育所保育指針”『養護』】
こんにゃちは🐈、猫月だんくるおすてうすです。
今回は、保育園を利用している子どもたち、その保護者、
また働く保育者に関わる重要なもの
“保育所保育指針”についてお話ししていきます。
保護者の方の中には、
「“保育所保育指針”って、何?😲」
と思う方もいらっしゃるかも知れません。
簡単に言うと、厚生労働省が定めている
「保育園及び保育士が、
子どもを保育することについて、
また保護者を支援することについての、
具体的な指針」
のことです。
保育士も、保護者に保育所保育指針について
保護者や子どもたちに説明する機会は、
なかなか無いのが現状だと思います。
ということで、保育所保育指針の内容について触れつつ、
私はどう保育を心懸けているかについて
お話ししていきたいと思っております。
今回は、
第1章 総則
2:養護に関する基本的事項
(1)養護の理念
(2)養護に関わるねらい及び内容
についてお話ししていきます。
▶養護に関する基本的事項
まず、保育所保育指針(以下、保育指針)ではどのように記載されているかをご紹介します。
まず「“養護”って、なにもの?」って話ですよね😄
養護とは、
子どもにとって、
安全で衛生的な生活環境
保育者との安心できる、優しく温かい信頼関係
などの物的・人的な環境を整えることです。
単純に子どもの世話をする、よりももっと踏み込んだものですね。
大きくは、
「生命の保持」
「情緒の安定」
の二本柱が保育指針に記載されています。
「保育士は、子どもと遊んでいるだけで給料がもらえる」
ではないことが、ここでも分かりますよね😜
▶「生命の保持」🔁「情緒の安定」
「生命の保持」と「情緒の安定」を二本柱と言いましたが、
このふたつは密接に繋がっています。
例えば、
授乳やオムツ交換などは「生命の保持」に含まれますが、
お腹が満たされる、清潔に過ごすことで
「情緒の安定」に結びつきますし、
その時に保育士との関わりもまた「情緒の安定」を促します。
『環境としての保育士』という言葉があります
物的に保育環境をいくら整えても、
一緒に過ごす保育士がツンケン😠していたら、
子どもは安心して生活するのは、かなり難しいですよね。
養護には、
子どもが「自分は大切にされている」「愛されている」と
実感できるよう、丁寧に、敬意を払って関わることが大事です。
▶「生命の保持」の具体的な内容
保育所保育指針には、養護に関する具体的な内容が記されています。
まずは「生命の保持」について、
原文と合わせて、具体的にどんなことをするのか考えてみましょう。
①一人一人の子どもの平常の健康状態や
発育及び発達状態を的確に把握し、
異常を感じる場合は、速やかに適切に対応する。
登園時の健康観察と保護者との確認に始まり、
日中の個々の体調変化やケガなどに注意することですね。
併せて、異変があった場合は検温などの対応をしたり、
ケガの場合は手当てをしたりします。
子どもの状態によっては、医療機関へかかることもあります。
②家庭との連携を密にし、
嘱託医等との連携を図りながら、
子どもの疾病や事故防止に関する認識を深め、
保健的で安全な保育環境の維持及び向上に努める。
アレルギーや熱性けいれん、てんかん発作などは、
保護者と事前に確認し対応策の同意も得ます。
嘱託医と連携して、健康診断を定期的に実施します。
玩具の整理や消毒なども、大事な仕事ですね。
③清潔で安全な環境を整え、
適切な援助や応答的な関わりを通して
子どもの生理的欲求を満たしていく。
また、家庭と協力しながら、
子どもの発達過程等に応じた
適切な生活のリズムがつくられていくようにする。
“応答的な関わりを通して”というのがミソです。
ひとりひとりの様子に合わせて、排泄や食事などを進めていくのが、
専門家である保育士の仕事ですね👍
発達過程に応じた、適切な保育を日々考えていくことが大事です。
④子どもの発達過程等に応じて、
適度な運動と休息を取ることができるようにする。
また、食事、排泄、衣類の着脱、身の回りを清潔にすることなど
について、子どもが意欲的に生活できるよう適切に援助する。
“子どもが意欲的に”がポイントですね。
幼児期に身に付けた生活技術は、生涯つかうものです。
子どもの持つ力を信じて、じっくり待つことも、大事な援助です。
見守りの技術を発揮していきましょう。
▶「情緒の安定」の具体的な内容
続いて「情緒の安定」についても、
原文と合わせて、具体的にどんなことをするのか考えてみましょう。
①一人一人の子どもの置かれている
状態や発達過程などを的確に把握し、
子どもの欲求を適切に満たしながら、
応答的な触れ合いや言葉がけを行う。
子どもの時々の姿に応じて、適切な関わりをしていきます。
子どもの言葉にならない思いも、表情や仕草から感じて、
「○○して欲しいの?」「□□しても良いかな?」
など、大人が代弁することも大事です。
②一人一人の子どもの気持ちを
受容し、共感しながら、
子どもとの継続的な信頼関係を築いていく。
感情を言葉にして表現するのは、高度なことです。
受容と共感を大事にして、
子どもが安心して自分の思いを表現できるように
安全基地であることに努めたいですね。
③保育士等との信頼関係を基盤に、
一人一人の子どもが主体的に活動し、
自発性や探索意欲などを高めるとともに、
自分への自信をもつことができるよう
成長の過程を見守り、 適切に働きかける。
子どもは日々成長しています。
その姿を見守り、本人にフィードバックしていく。
大人に認められたことをエナジーにして、
また成長の意欲を膨らませていきます。
④一人一人の子どもの生活のリズム、
発達過程、保育時間などに応じて、
活動内容のバランスや調和を図りながら、
適切な食事や休息が取れるようにする。
特に3歳未満児の場合、個々の生活リズムはかなり差違があります。
一斉に食事や午睡をする、というのは無理があります。
ひとりひとりの家庭での生活リズムを把握し、
快適に過ごせるように環境を整えていきましょう。
他クラスとの連携もひとつの方法です。
▶「生きていく力」を身に付けてもらう
養護が重要なのは、
それが子どもたちの「生きていく力」に結びついているからです。
乳幼児期は、大人が「生命の保持」や「情緒の安定」を援助していきますが、
それはずっと大人に守られていくということとは異なります。
大人と一緒に、自分で生きていくための技術を身に付けるということです。
安全と危険を知り、自分の身を守る、衛生的に過ごす方法を知る。
快適に過ごすために、排泄や始末ができる、汚れに気付いて着替えや処理をする。
自分の体調変化に気付く。
そういう力や技術を徐々に身に付けていくために、
養護は必要なのです。
ただ、力や技術だけ身に付ければ良いわけではありません。
そういった力を発揮するためには、
安心できる、信頼できる人間関係も必須です。
例えば、気の置ける関係であれば、
自分の体調不良も訴えられるでしょう。
ですが、自分に対して受容的ではない相手に、
自分の体調不良を相談できますか?
大人同士でも、体調不良を隠しながら働いている環境にいる人、いるのではないでしょうか?
子どもに、そんな思いはさせたくないですよね。
あくまでも、「身に付けさせる」ではなく、
子どもが自ら「身に付ける」ためには、
子どもの主体性の尊重と、見守りが必要であることは、
保育の根っこにしておいてくださいね😊
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
「養護」という単語だけ見ると、
「養う」「護る」という、大人が主語の言葉に読めますね。
ですが、保育の中では、
子どもの主体性を「養う」「護る」なのだと思います。
養護を通して培ったものが花ひらく🌸のは、
子どもたちが成人になって後の話です。
ひとりひとりが成人として自立できた時に、
乳幼児期の大人の関わりが適切だったかが分かるのでしょうね。
とはいえ、保育士はそこまで見届けられませんから、
卒園までの月日を、心して関わっていくことが求められるのだと思います。
責任は重大です。
だからこそ、保育士は専門性をもって子どもと日々過ごしていくのですけれどね✌
保育所保育指針を大事にして、
プロとして胸を張って保育に邁進しましょう♬
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