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『死との対話』の感想
『死との対話』/山田 真美
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日本に生きていると、ほぼほぼ対面する機会のない、物理的な死に
ついて語った本。
本の序盤から、死体の話がごろんごろんしていて、主にその発生源が
インドだという、何ともいえない内容なんだけれども。(ーωー;
『読むだけでインド(のヤバいとこ)に行った気になれる本』だなと
思いました。
なぜバッグパッカーは、インドのベナレスに魅かれるんでしょう?
この本を読んでて、そこらへんのことがうすぼんやりと理解出来ました。
(魔境に咲く、甘~い花と堕落の果実の香りというか…)
ちょっと昔のインドには、道端に人の死体がゴロンゴロンしてたらしいんだけれど、そんな感じで日本だとタブー視されているものが、肌で触れ合える
環境にあると、生き死にについての考え方も変っていきますね。
私が病院で経験したことも、
「あ、コレ、物理的に死ぬわ」
という、身もフタもない実感だったんだけれども。(得難い経験でした)
『今そこにある物理的な死』から逆算して、一日々々の生き方を設計する
という発想方法は、今もよく採用しています。(ーωー
(人生がとても分かりやすくなるので)
それにしても、インド人の死生観というか、死に対する向き合い方は、ハッとさせられるものがありますね。
『葬式は薪があればいい』とか、超分かりやすくて助かります(?)。
私は冠婚葬祭が大キライなので、「もうインド式でいいじゃん」と思って
しまいました。(実利のないことはキライです)
人の弔い方にも、鳥に食べてもらう鳥葬🦅というのは知ってましたが、
魚に食べてもらう魚葬🐟というのもあるんですね。
もういっそのこと、保健所のわんこに食べてもらうわんこ葬🐕とかも
あったらいいんじゃないんでしょうか。(ーωー
群れを成すわんことか、そういうの得意そう。 🐕🐕🐩🐩🐕🐩🐕
生き死にについて考えていくと、『人はなぜ法と秩序が必要なのか?』
がよく分かりますね。(ーωー*
私はちょっと、「インドには生きれないわ」と思いました。
(人命軽んじすぎです……)
まあ、それをも含めた魅力が、(恐らく)インドにはあるんでしょうが…。
「多分それは、知らなくていいダークサイドの事象なのだ」と思って
しまったネコなのでした。
にゃおおおおおおおおおおーーーーーーーーーーーーーーー………。
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追記:あ、この本、終盤数字の話がダレたけれど、最後のダライ・ラマ
法王の話がとてもとても良かったですよ。(「さすが法王!」と思いま
した)
『お腹が空いた時に、「お腹が空いた」といえないのが日本人の問題』
という話に目からウロコが落ちました。(本当にそうですね)
一生、本当はお腹が空いていたのに、誰にもいい出せないまま我慢し続け
て死んだとしたら、あまりにも無念すぎると思うんですが、集団圧力やら
何やらで我慢を重ねるようになったこの現代社会人は、一体全体どう生き
たらいいんでしょうね?(ーωー ???
私はそこらへん ⇧ を知りたいんだけれども。
日本の社会が綺麗(?)に覆い隠している『物理的な死』が、そこらへん
のガチリアルについてを教えてくれるのかもしれません。
そういう意味で、この本をオススメしまーーーーーーす。(ーωー