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言葉の花束ーアキの詩集No.94


1.「赤ちゃんから教えられたこと」

こみ合う
レストランの中

早く
席が空かないか
待っていると

生まれたばかりの
赤ちゃんを連れた
家族連れが
会計に

さっきまでの
苛立ちが嘘のように
消えて

赤ちゃんの
愛おしさ
純粋無垢さに
心奪われたよ

守ってあげたくなる
存在とは
まさにこのこと

さっきまでの
自己中心的な思考が
恥ずかしくなる

焦らずに
会計
済ませてくださいね

そう
お母さんに
心の中で告げる

譲り合い
助け合い

その精神があって
人は生きていけるし

それがあるからこそ
子どもを安心して
育てられるんだ

みんなで
守っていかないとね

みんなで
育てていこうね

そう
思わせてくれた

お母さんの腕の中の
エンジェルに
感謝する


2.「春の深まりを告げる鼻水」

風の暖かさや
花の芽吹きと共に

止まらない鼻水が
春を告げる

春の深まりが
嬉しい反面

目鼻が辛くなるのは
毎年のことながら
勘弁してほしい

それも
春の運命なら
仕方ないのだろう

春よ来いと
願いつつ

花粉よ
来るなと
思う
今日この頃

ひどくなる前に
薬をもらいに行った方が
良いだろうか?


3.「全ては生きるため」

喜びや
楽しみを
感じるのは

生きるため

悲しみや
苦しみ
怒りを
感じるのも

生きるため

起こること
感じること
全てに
意味があって

全ては
生きるために
集結する

そこに
良い
悪いはない

だから
良い
悪いを抜きに

ただ
意味を知り

そこから得られる
何かを
人生の糧にしていけば良い

人だから
つい
一喜一憂してしまうけれど

そんな自分も
受け止めて

人生で
得られるもの全てを
味わい尽くし

存分に
生きていこうと

そんな
気概を持って

生きていけたら
良いな


4.「猫目覚まし」

眠たい朝に

じりじり鳴る
目覚まし時計に
起こされる

のではなく

にゃーにゃー
鳴いて
足下にすり寄り
足をかぷかぷかじり付く

猫達に
起こされる
毎朝のルーティン

お腹が空いた
餌をちょうだい

そう
要求してくる猫たちは

こちらの眠たさなんて
お構いなしだ

もっと寝かせてと
振り切ろうとしても

向こうも
負けじと

にゃーにゃー
かぷかぷ

そして
こちらが根負けし

餌を
猫たちに与えて

朝は
起こされる

目覚まし時計は
うるさくて
煩わしいだけだけれど

猫目覚ましは
可愛い声で
可愛い仕草で
起こされるから

嫌な感じは
しない

むしろ
幸せだ

心地に良い目覚めは
猫がもたらしてくれる

うん
幸せ

猫を飼う者の
特権だ

明日も
よろしくね
目覚まし達よ


5.「木の葉」

ベンチに腰掛け

風がそよそよと
吹き抜け

木の葉が
さわさわと鳴る

冷たい風と
温かな日射しに
包まれて

木の葉の
囁きに
耳をすます

心地のよい
木の葉の会話に

私も
何となく参加してみる

あぁ
今日も
平和だ

和やかな気持ちで
今日を過ごせることを
心から喜ぶ


6.「大人になった実感」

自分も
親も

1人の
人間として捉え

その
人間性や
個性を理解し
受け止められる

親と子の
対峙というよりも

1人の
人間として
関り合う

親への反発
ではなく

それなりの考えを持って
交渉する

それが
出来るようになって

自分が
大人になったと
実感する


7.「バレンタインの葛藤」

バレンタインの
チョコレート

パクパク
パクリ

美味しいな

くれた人からの想い
嬉しいな

食べる度に
満たされる
お腹と心

あぁ
食べ過ぎてしまう

駄目だ

幸せは
取っておくものだ

いやいや
お腹の糖分
脂肪として
取っておくものだ

なんて
葛藤してしまうよ


8.「車の音」

車が夜道を
走っていく音に
耳をすませ

本当は
気にするつもりは
ないんだけれど

家の近くを
横切る車の音がすると

あの人かしらと
つい
期待してしまっては

違うと分かると
何となく
気落ちする

それを繰り返して
夜を過ごしているって
あなたは知っているかしら?

あなたは
あなたの都合があるから

私も
私のやることを
淡々とこなしている
つもりなんだけれど

あまりにも
帰りが遅いと

つい
外の車の音に
気分が向いてしまうのよね

少しは
気にしてほしいわ

あなたの体調も

私の気持ちも


9.「格好良い人」

本気で

物事や
自分と
向き合える人は

格好良い

自分に
軸を置いて

ちゃんと
客観視して

冷静に
自分のしたいこと
なすべきことを
やっていく

そういう
ブレない人を
目指したい










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