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ウミネコ文庫「童話集」【挿絵 ②】
先日、ウミネコ文庫「童話集」挿絵の記事を書きました。
初回はウミネコ文庫編集長である Nyaajima Hikaru(ぼんらじ)さんの
挿絵についてお話させていただきました。
今回はその第二弾ということで、Marmaladeさんの童話作品の挿絵を
ご紹介させていただきたいと思います。
Marmaladeさんの童話作品はこちら。
雪とスノードロップ。
こちらの作品は「ドイツの言い伝え」がもとになっているそうです。
互いに助け合うことや支え合うことの素晴らしさを感じることのできる
作品だと思います。
お話ではちょっぴり悲しい場面もありますが、それでも最後には
とても温かい気持ちになれるお話でした。
またMarmaladeさんの持つ優しい語り口調も
この作品の魅力の一つとなっています。
そのお話から完成した挿絵がこちら。
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ここからは挿絵についての説明を少しさせていただきます。
今回は雪とスノードロップがメインです。
それぞれのやり取りから、助け合う世界を特に意識して描きました。
また作品を読んでまず思ったのが「与える」ということの凄さです。
スノードロップは自分の一部を快く雪に分けるのですが
これはなかなかできることではない、ということです。
そしてまた雪もそのお礼として素敵なプレゼントをします…
「雪とスノードロップが互いに見つめ合う様子にしたい!」
という構図はすぐに浮かんだのですが、そもそも雪自体を
どう表現すればいいのか悩んでいました。
そこで今回は、雪を「妖精」のようなものに置き換えて描くことに。
それが真ん中に描いたこの小さな白い存在です。
(これはスノードロップに向かって両手を広げている体勢です)
※この挿絵は一つの場面を切り取って描いたものではないので「名前も持たない小さな花がそっとこちらをみあげていました」と文章にありますが、ここを描いたものではないので花は見上げてはいません。
場面についてもう少し詳しく!
・色を分けることやお礼に名前を贈るという行動から感じた、助けうことや支え合うことの素晴らしさを「見つめ合う」形で表現。
・物語で重要な役割の「雪」と「スノードロップ」が目立つよう、白さを強調するため背景は真っ黒に。
・「言い伝え」をもとにしたという部分をぜひ幻想的な世界で表現したい。
・スノードロップと雪をくるんと囲む白い線は「変身」をイメージ。
以上、このような想像のもと描かせていただきました。
Marmaladさんには既に挿絵の確認をしていただいております。
こちらも「OK」をもらえた時はすごくホッとしました~。
Marmaladさん
挿絵を描かせていただき本当にありがとうございました!
次回の挿絵紹介(挿絵 ③)はロッタちゃんの作品となります。
「真っ暗森のお姫さま」(月山六太さん)
こちらはもう少しお待ちくださいませ🐨
もしよかったら次回もまた見ていただけたら嬉しいです。
よろしくお願いします。
【追記】
後日、完成した挿絵記事です。
ではまた。
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