見出し画像

あれこれ … 工芸界のすみ分け ご感想

コメントを頂きまして、誠に有難うございました。
三人の方の感想を、時系列でご紹介します。
また、補足も加えます。




コ メ ン ト

ひらさわあけみ様

2022年6月16日
存在は知っていましたが、内容は全く分かっていませんでした。
詳しく説明して下さり、ありがとうございます。

大藏達雄 6月16日 
色んな捉え方があると思いますので、参考の一つにして下さい。
興味を持っていただき嬉しいです。(地味かなと心配していたので)


きんさん様

2022年8月1日 
こんばんは。
楽しみにしていた続編。まず目に飛び込んできた見出しの漆器に心奪われました。大藏さんが作るこの漆器のデザインもさることながら、色が大好きです。工芸の世界も色々面倒くさいのですね🤔出展するのに忖度したり・・・勉強になりました。また楽しみにしています。

大藏達雄 8月5日 
そうですね、忖度やら、派閥やら、ごちゃついている側面もあります。
けれど、それは工芸界だけじゃなく、どの分野も人のやることはわりと似ているのかなとも思います。
ですので、あまり肩書ばかりに注目するのではなく、仕事内容をも見てもらえればと願うのです。(無所属ゆえの悔しさかもしれませんが…)



笹山さとし

2022年8月9日
工芸の世界は視界が広くて奥行きも限りなく深いので、その全貌を伝えるのはほとんど不可能と思えます。
それを思えば大蔵さんの解説は見やすく書かれていて、初心者には入っていきやすそうですね。
初心者の方が工芸の世界に馴染ま,れていく秘訣は、道具(工芸品)に親しみ、愛用することを通して「自分を育てる」という意識を養っていくことかなと思いました。

大藏達雄 8月10日 
コメント有難うございます。
思えば大胆な試みでした。
けれど、分かりやすかったようで良かったです。


◎現代工芸論   (笹山央著、市川文江編)  蒼天社出版 2014
笹山様は現代工芸の評論活動をされています。この本はやや歯ごたえがありますが、工芸全体への多様な視点を通じて、理念を持つことの大切さが伝わってくるようです。熱意だけでは人は続かないと思うので、物づくりを目指す方にはお勧めの一冊です。

 



補 足

地域おこしと工芸

近ごろニュースなどで、地域おこしの一環で工芸が注目されているようです。

考えてみれば、明治以前は手仕事で日用品が作られていました。一部の高級品は別として、各地域で地産地消されていたのでしょう。例えば焼き物や塗物でも、今ではすっかり廃れてしまい地元の人にも忘れられた産地は、思いのほか多いものです。

このようなことから、記録をたどり他の産地を参考にし、地元の伝統産業を復活させ地域活性化を目指すのは、自然な流れにも思えます。

ただし、伝統的工芸品をデザイナーに頼んで今風にアレンジすれば良いという風潮には、やや疑問を感じます。何故なら、現代的とされる似たような雰囲気の工芸品を、時おり目にするからです。

その素材特性や地域独自性に深く根ざして創作する方が、より多様で面白い仕事が増えるのではと、私は考えます。



ね が い

今時代は目まぐるしく変化し、IOT*どころかBMI*まで遠くない将来に実現しそうです。情報化時代の大波に翻弄ほんろうされないために、生きる現実の手ざわりや手ごたえの感覚を、心身にしっかり根付かせることが重要な気がします。そして、工芸がその感覚を養う一助になってほしいと、私は願っています。

*IOT  アイ オ ーティ "Internet of Things"
様々なモノ(住宅・建物、車、家電製品、電子機器など)が、インターネットのネットワークを通じて相互に情報交換をする仕組み。

*BMI  ビー エム アイ “Brain-Machine Interface”
デジタル情報を脳の神経ネットワークに直接介入させる技術。

 


いいなと思ったら応援しよう!