なぜコミュニケーションはズレるのかをゲーム会社人事が解説してみる話

2020年9月30日 22:07

すいません、つぶやきで記事書けませんと書いておきながら、
界王拳を使ってPCに向かっているゲーム会社で人事をしている人、ねじおです。

チビが寝てくれた奇跡。

▲３倍だー！！

さて、今日はシンプルに、
なぜ人と人のコミュニケーションのズレ・ギャップが生まれるのか。です。

「何で指示通りやらんのか！？」
「納期は昨日だったはずでしょ？」
「出来るだけ早くお願いって頼んだのに…」

こんなミス、仕事やプライベートでありませんか？

こんなコミュニケーションの原因について書いてみます。

●頻繁に出てくるコミュニケーションミス

上司から、「●●の手順でやってくれと頼んだだろ」と言われた。

正直、そんな明確に頼まれた覚えはない。

彼女から、「週末に遊びに行こうって言ってたのに！？」と怒られた。

でも確定した約束では無かったはず。

こんなことが有ると、双方、「あいつ大丈夫か？」となりがちです。

ビジネスの場だけでなく、プライベートでも、
「いった」「いわない」「聞いた」「聞いてない」の水掛け論はよく起きる光景では無いでしょうか。

これには人間の脳の自己中心的な性質が影響しています。

人の記憶と感覚は、とても自分に都合がよくできています。

都合よく物事を知覚（選択的知覚）し、
自分に都合よく物事を記憶（選択的記憶）しているのです。

例えば、納期を決めたとしても、
早く欲しいと思っている側は、もっと早い納期だった気がします。

納期を急かされている側は、もっと遅い納期だったと感じます。

ここにお互いのズレが生じるのです。

「また来てくれませんか？」

そう言った瞬間は、なるべく早く来てほしいと思っていたのに、
仕事が忙しくなると、来週以降のつもりで言ったのに、という気になって来ます。

逆に言われた側は、来週のつもりで言われたと分かっているはずなのに、
早く行きたい気持ちが先走り、明日にでも来てほしいと言われた気がします。

このように、記憶は都合よく変容・変質するので、
コミュニケーションのズレやギャップを防ぐには、
メールやチャットで形に残したり、明確に数値や曜日で指定をして、
都度確認して共有する必要があります。

人から勧められたゲームも、興味や志向が違えばやらないでしょ？
原理は同じなんです。

とても自己中心的と書いていますが、
これは脳の防衛本能です。

自分を守る方法として、人間の記憶は、痛みを感じさせるネガティブな出来事を頭から取り除き、よいことやポジティブなことは覚えている傾向があります。

脳には、この不必要なものを拒否して必要なものを取っておく傾向があるため、ある出来事は覚えていても、ほかの事は覚えていないということが起きるます。

分かりやすい事例で言うと、女性が出産の際の痛みよりもあかちゃんが生まれて来てくれた喜びの方を鮮明に覚えていることが挙げられます。
これも、次に子供が出来た際に恐怖や嫌悪感を感じないようにするための人間の防衛本能です。

（ただしあまりに強い恐怖や死の可能性に瀕した経験などは次にその体験をしないために深く覚えます、これが「トラウマ」と呼ばれるものです）

今日の言いたかったことは、
こうしたら出来るかもと言ったら意外に出来たりするという事です（違う）

目標を言語化するって大事ですね（違う）

本質的に、人間の判断や感覚は自分に都合よくできていますので、
「そういうもんだよ」という事を理解しておくと、
相手を許すことが出来たり、次に同様の事例が起きないためにどうしようか、と建設的な話が出来たりします。

完全にお互いを理解することは親兄弟でも難しいのですから、
元は他人である夫婦や恋人同士、さらにはビジネスの同僚だとさらに難しいでしょう。

ちょっとしたズレやギャップが有って当然という寛大な目で、
お互いを見られたら、もっと生きやすく幸せな社会になるよなーという締めでまとめておきます。

多くのコミュニケーションエラーやミスに悩まされている、ゲーム開発者の皆様のお役に立てば幸いです。

==========================
過去記事はそれぞれマガジンでまとめています、宜しければご覧ください♪

ジュース奢ってくれるんですか！？え！？コーヒーでもいいんですか！？今から超がんばります。