私自身の劣等感その1
赤ちゃんの頃は写真を撮っても一瞬しか笑ってくれなかった。
母はそう言っていた。
確かに今写真を見返すと口を開けてポカンとした写真が多い。
そして、小さい頃からあまり喋らない子だった。頭の中で考えていても、言葉にして出すことが苦手だったのだと思う。
コミュニケーションの苦手さも自覚しており、幼稚園の登園渋り、小学校の登校渋りも多々あった。
父と母は何がなんでも学校は行けというタイプだったので、手足を持って引きずられ、車に乗せられ、先生が外まで迎えに来て登校することもあった。
学校では大人しく過ごし、勉強も出来るタイプだったので、特に問題児というわけではなかった。
対称的に、4歳上の姉はものすごくコミュニケーション能力が高く、活発で、お喋りだった。だからなのかは分からないが、義理の叔母さんたちが遊びに連れて行くのはいつも姉ばかりだった。
私は姉とケンカになると、スラスラと出てくる姉の嫌味な言葉に対抗できず、どうしても手が出ていた。
細すぎるくらいの姉と比べて、私は幼稚園くらいの頃から体格が良くぽっちゃりしており、姉にはいつも体型についてイジられていた。
取っ組み合いのケンカなら負けなかったので、そこで勝つのが溜まりに溜まった鬱憤晴らしでもあったと思う。
(当然怒られてお尻を叩かれることになるが…。)
そんなこんなで、小さい頃からコミュニケーション能力や外見についてなど、過度な劣等感を姉妹間で植え付けられることになる。
そして物心ついた頃から
大人になったら人と関わる仕事をしなければならない
という恐怖心が常にあり、大人になりたくないと思っていた。