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桜とぶらんこ 4月ポレポレ俳句部

4月10日、ポレポレ俳句部でした。

今年の春はうまく雨にあたらず、桜が長く楽しめました。
外に出ると、あちこちでじっと桜を見上げているひとを見かけました。


そういえば子どもの頃は、桜なんて、どうでもいいと思っていたことのひとつでした。
他にも、紅葉だとか晩ごはんだとか服のシワだとか…全く気にならなかったです。
(そんなことよりも、ガチャの中身とか13日の金曜日とかのほうがよっぽど重要でした)

けれども、毎年毎年桜を見ることを繰り返していると、見上げている自分の気持ちや状況が、年ごとに変わっていることに気付きます。いいときもあり、そうでないときもあり…。

そういうことに気付いてしまうと、桜ってただの花じゃん、の頃には戻れなくなってしまうのかもしれません。


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今回のお題

さて、今回のお題は
「桜」「ぶらんこ」
でした。

さすがに「桜」は傍題もかなり多いですが、「ぶらんこ」も、鞦韆、秋千、ふらここ、ふらんど、ゆさはり、半仙戯、と印象の異なる語が多く並びます。

季語について、いろいろ教えていただきました。例えば、

・「桜蘂(さくらしべ)」は「降る」ことでひとつの季語。「桜蘂」だけでは季語にならない。
・「ふらここ」「ぶらんこ」「鞦韆」の強さの違いについて。
・「筍」は春のイメージだけど初夏の季語。春に詠みたい場合は「春筍」となる。
などなど…

季語に多くを託すからには、その分よく季語を知らねばならないな、と感じます。


ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきはテキサスで竜巻を引き起こすか?

ひとりの方の句をきっかけにして、「バタフライエフェクト」という考え方を教えていただきました。

調べますと、もともとは気象学者のエドワード・ローレンツが提唱した概念で、蝶のひとはばたきが、まわりまわって地球の裏側まで影響を及ぼすかもしれない、という話でした。
どういうことかというと、

ブラジルで一羽の蝶が羽ばたく
→子鹿が蝶を追いかけて跳ねる
→ライオンが子鹿を見つけて狙う
→ライオンに気付いた鹿の群れが一斉に走る
→それが大きな風を起こす
→風は海に行き上昇気流となる
→それがテキサスで竜巻になる

…という仕組み。
これはもちろん極端な例ですが、
ほんのちいさなひとつの事が、大きな現象を生み出す引き金になるという考え方のことです。

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日々の行動は、ひとつひとつはちいさなものです。
でも、ひとつのちいさなアクションが、大きな結果に繋がるかもしれない…。

だれも未来のことはわかりません。
だったら、たとえば今日、そのちいさなひとつをやってみるのもいいかもしれません。
そんな気持ちも起こる鑑賞となりました。


今回の作品

題詠「桜」「ぶらんこ」
ーーーーー
散るからと桜忌む父笑う母(のん)

職離れ気ままにひとり桜狩(嶺)

ふらここの風はここより広がりて(紙の舟)

君がため桜の下を掃除をし(ぎーむー)

致死量の半分ほどの桜かな(松竹梅)

記憶の流露へ桜蘂降る(霧鳴)

鞦韆のくさつた板に十字切る(藤風)

ぶらんこの終の軋みを繰りかへす(薬夏)


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5月のお題

「立夏」「初夏」(それぞれ傍題可)
もしくは当季雑詠

でお願いします。


次回の俳句部は5月8日(土)です。

ネフネの「ポレポレ俳句部」は毎月第2土曜日、13:30〜15:30に開催しています。(現在は感染症対策のため30分短縮しています)
講師は俳人の松本薬夏さん(https://twitter.com/you721)。

開催場所:NEFNE(大阪府寝屋川市八坂町13-11)
状況によりオンラインを併用しています。
参加希望のかたはメール(info@nefne.website)またはSNSでご連絡いただけると嬉しいです。
俳句初心者歓迎です!


のは〜る:NEFNEスタッフ。俳句はまったくの初心者でございます。俳句部のおかげで「蘂」って字、生まれて初めて書きました。

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