私たちはアタマの使い方を学んでいない
「明治時代の日本を形成し支えた優れた人物たちは、基本的に江戸期の(もしくは、その影響を色濃く残した)教育を受けた人たちである。近代の学制が整い、そこから排出された者たちがエリート層を占めるようになってからは、人材の質が下がった」といった主張は、いわゆる「保守派」の論客たちから、しばしば語られるところである。ただ、そのように主張する彼/女たちのあいだでも、「ならばその江戸期の教育の何がよかったのか」という点については、必ずしも定見といえるようなものがあるわけではなく、論者によって着目するところが相当に異なってくるようだ。
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