『地獄』見たよ。
さて、鼻の調子が全く良くなりません。前回も書いたけど、3月はもう半分以上鼻にガーゼが詰まった状態で、圧迫感による微頭痛、循環が悪くなるせいで膿が増えるなど手術前よりQOL低下している状態です。これもあと数日で終わるといいのですが、体調不良にメンタルを便乗させるクセがあるので、活動量も下がるというものです。
石井輝男の『地獄』
閻魔様に見込みがあるとか言われて、地獄見学ツアーに連れてかれた。
いかんともしがたい。
悪趣味なのか、なんなのか。
これはナンセンスな映画なのかそれとも真面目に問題提起したいのか。どこにも軸足置いてない感じ。
実在の犯罪者をあからさまに想起させる人物を登場させて、そいつに地獄の責め苦をおわせるだけの映画。もはや、それを見学する主人公なんて、ただただ羅列されるだけの拷問場面に一貫性っぽいなにかをもたせる装置でしか無い。
狙いはわからんくもない。
たしかに、復讐ものの映画をみて、溜飲を下げるなんてのはもはや日常的なもの。
だけども、実際の事件でそれをやられても、逆に冷静になってしまう。
つまりは実際にはそんなことありえない。
古めかしい地獄の様子も、いかに人間の道徳にそっただけの都合の良い設計かがよく分かる。
そもそも映画のクオリティが低めなので、悪ノリで重めの事件を遊びに使っているような雰囲気も感じてしまう。
タランティーノの歴史捏造リベンジみたいなものと比べると、真剣味がたりていない。
ゆえに、超常的な存在が地獄のような、むしろ生きている人間に都合のいいテーマパークを作るわけ無いなあと露呈する効果を上げてしまっている。
っていうか、そもそもそのへんの道徳信条で作られた映画ではなく、なんか過激なことをやりたいだけってのがホントとところなんじゃなかろうか。
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