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みんなで生きていくんだよ

数日、暗闇の中にいた。
誰かがわたしを引っ張り下ろしながら、帰ろうよと泣いていた。

もし、いま、わたしがここで事切れたら、
最初にだれが気づくんだろう。
気がついたらそんなことばかりを考えていた。


無断欠勤が続けば、会社のひとが連絡をよこすかもしれない。
でも、携帯電話はだれも出ない。
親の連絡先が探されるのだろう。
もしかしてかつての同居人だったりするのかな。
 


住所をたどって訪ねてきたりするのだろうか。
大家さんが鍵を開けて、発見するのかな。


友人は、連絡の返事がないな、と思ってくれるかもしれない。
でも、そんなにマメに連絡しあっているわけではないから、
忙しいのかな、と思って、忘れちゃうんだろう。


カウンセラーも、かかっているいくつかの病院の先生も、
「予約すっぽかしたな」と思って終わるのだろう。
大勢のなかのひとりだもの。


ここ、noteも、
最近更新ないな、と思ってくれるひとはいるかもしれないけれど。


わたしは、着もの一枚、どころか、
しおれた花もひとりの子どもも残せていない。


もし、いま、わたしがここで事切れたら、
だれが最初に気づいてくれる?




波のように寄せては返して寄せては返して、
でも、そのあと、ちゃんと「それはかなしい」と感じるわたしたちがいた。
このまま遠くに行くのはまだ早い。



だから、もうちょっとふんばれわたし。
この夜を越えよう。




出会ってくれてありがとう。
言葉をかけてくれてありがとう。
声を届けてくれてありがとう。
再会してくれてありがとう。
歌にいのちを込めてくれてありがとう。

一緒にいてくれてありがとう。


みなさんと
また来年もお会いできますように。


ウオズミユウ🐟


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