自分探しの旅から降りる大人
私の価値観を押し付ける訳ではないですが、
「自分探しの旅」って終わりがないと思っています。
10-20代の頃に自分探しの旅に出掛けた人も多くいると思いますが、
本来は30代や40代を過ぎても自己という個体に絶対を見つけるなんて、
かなり難しいことだと思っています。
それは、個としての考え方と組織やコミュニティなどの輪の中で、
何一つ変化がない状態であれば、惰性でこの価値観と一定を定めることが
できるとは思う一方で、可変で柔軟な思考が求められる昨今の社会においては、
「絶対的な価値観」を持つというのはほぼ無理に等しいとさえ思っています。
日本においては終身雇用が失われつつあると言われている一方で、
大手企業では依然として存在する制度の下、時代の変化に対応しきれない大人が
旧来の制度やビジネス慣習に捉われたまま生きているのも珍しくありません。
では、その時に大事なのはなんでしょうか?
私は「自分の価値観を不定期でぶっ壊す」ということが必要だと思っています。
イノベーションにはアンラーニングが付きもので、
自分の中の価値観だけでなく、既成の価値観を破壊することが求められます。
つまり、最初に必要なのは自分自身における変化と思っています。
私は稀に「いつまで自分探しの旅を続けてるの??」というダサい人を見ます。
言っている対象をダサいと思っていたら、本人がダサいという事例です。
今までの文脈を見れば言いたいことは分かりますよね。
結局、AIが顕在的に存在する世の中になってきた段階で、
「明日から君の席無いから」と言われる可能性は
たとえ解雇規制の強い日本においても非常に高まっていると思います。
それは実態としての業務のメインストリームが変わっているとも言えます。
明日、解雇されるかもしれない時代に、自分が努力も変化も挑戦もしないで
生き残るなんて、夢物語としか思えず、その見下すスタンスを取っている人は、
複数回、自己を形成せざるを得ない環境下に置かれることのない、
且つ、その状況が続くと考えているかなり能天気な人だと私は思います。
あなたは就職活動を始める時に何をしましたか?
ほぼ多くの人が通ったこととして「自己分析」があると思います。
私はそれはあながち間違いではないと思っていて、
変化の状況下に置かれた時にまずすべきなのは「自己分析」だと私も思います。
そう考えると、自分探しの旅から降りて、「今」は自分から逃げていたとしても、
向き合うべきタイミングが長い人生においては必ずくると思っています。
そして、その時に必要なのは自らの「価値観」と「軸」を捉え直すことで、
自己の考えや方向性を整えることができると考えていて、その機会に恵まれた人は、
謎に自分の人生の限界から諦念を持っている人とは大きな差異があると思います。
そう考えると、「自分探しの旅」ってあながちありふれたことで、
且つ非常に重要な価値が内包されているのではないでしょうか。
あなたの中にある「自分」は真に自分ですか?