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「孤独を認める〜大人になるための関わり方〜」

人はどのようにして心理的に大人になっていけるのでしょうか!?

カウンセリングの一つの大事なテーマは「自立」と言えます。
関わる方が自分の足で人生を歩いて行ける事。そのためにできるサポートは何なのか!?
手を出しすぎず、かと言って離れすぎずの、さじ加減はとても難しく感じるものです。

これは親子も、先生と生徒も、上司部下の関係も共通して大切なテーマだと思います。

心が大人になっていく時に、心理学では「心理的離乳」が必要だと言います。
自分の甘えを満たしてくれた親から心理的に離れていくことです。
そこを経て、同世代の友人関係を好むようになり、その中で深い友情を築けるかどうかが心の成長を育てられるかどうかを大きく左右すると言われています。
その時に作り上げられる「友情のパターン」が社会での対人関係に与える影響も大きいのです。これは恋愛関係の基盤にもなりうると言います。

友情パターン大まかに分けると4つに分類されると筑波大学の落合良行教授は言います。
①浅く広く関わる
②浅く狭く関わる
③深く広く関わる
④深く狭く関わる
この観点で中学生から大学生までを調査すると
中学生は「浅く広く関わる」、高校生は「深く広く関わる」、大学生は「深く狭く関わる」タイプが多かったことが調査でわかりました。

小さい頃は自分のことを全部理解してくれるのが親だと思ったが、親が自分のことを全て理解してくれるわけではないと気づいていく。すると同世代の友人に心を開示していってお互いに影響し合う時期がある。この時期はお互いが強く依存し合うこともあります。「つるむ」ことでの安心感を得られるからでしょう。
でもそのうちに、友人も自分の事を期待するほど分かってくれないということに気づいて、落ち込んだり、喜んだりと経験していく中で「自分の事を全て理解できる他人はいない」「人はそれぞれ違う存在」という事を気づいていくのだと。そうやって大人になっていく準備をしていくのです。

その経験の中で「人は分かり合えないのだからはじめからかかわらなければいい・・・」となるか「全てはわかりあうことは難しいけども、共通点を見つけて近づく努力はできる!!」となるかはその後の社会で集団とどう関われるか!?は違ってきますよね。

「人は孤独なのだ!」という事を否定的にではなく、一つの事実として受け止めていく経験が必要なのです。

発達心理学者のE・エリクソン博士は「人は人と関わることによっていかようにも成長・変化していく!」と言いました。

人とのふれあい、関わりの中で成長していくことが幾つになってもできると言ったのです。

今の時代、他人とリアルに関わることがどれだけできているのでしょうか!?
人は様々な経験から学ぶのだと思います。
だとすれば先の友情パターンの4つは、そこそこ全て経験したほうが成長はできるのではないかとも感じます。

カウンセリングをしていて悩んでいる方の特徴は「限られた価値観」「限られた人間関係」と偏りが強いように思うのです。

逆にいつまでも成長を楽しめている人たちは、いつものパターンだけに逃げ込まないで、たまには違う交友パターンも経験してみようかな!と自分で世界観を広げている人だと思います。

体は二十歳になったら大人かもしれません。でも心は?というと年数だけでは大人になれないのではないでしょうか。

エリクソンの言う「人との関わり」が心を大人にしていくためにも重要なのでしょうね。

あなたはどれだけ人と関わってきましたか!?そして最近はいつもの人間関係以外の人と出会っていますか?
どんな関わりが正しい、間違っているとは言えません。
ただ、心豊かに生きている人は「心理的な大人」なのです。
だから人との関わりを幾つになっても大切にしてもらいたいです。
その中では傷つくことも、苦しいこともあるでしょう、でも中には喜びや、幸せを発見することもできるはずです。

心は動かさないと固まります。
コロコロ動くから心なんですよね!

あなたが人との関わりをいつまでも大切にできますように!

今日も自分を愛してください!

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