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140字小説【注入と射出】

 今日は会社で大事なプレゼンがある。俺の出世が懸かった大一番だ。
 この日のために俺は何度もシミュレーションを重ねてきた。ただそれでも本番が近づくにつれ、緊張が一気にこみ上げてきて……

「大丈夫、俺ならやれる……よしっ!」

 と、両手でほっぺたを叩いた瞬間、気合いが尻からプッと抜けた。