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【オススメ小説12】静かな感動『ありえないほどうるさいオルゴール店』
静かな店だった。
という一文で始まる今作。
強烈なインパクトのあるタイトルとは裏腹に綺麗な一文。
こんにちは、名雪七湯です。本紹介12回目の今回は瀧羽麻子さんの著書『ありえないほどうるさいオルゴール店』を取り挙げたいと思います。
1、本情報
『ありえないほどうるさいオルゴール店』瀧羽麻子 2018 幻冬舎
TBS系列トーク番組「王様のブランチ」で紹介され、注目を浴びた今作。
表紙の紙の手触りもよく、装丁も綺麗な一作。表紙を捲ると藍色のページを挟み、半透明のイラストが目に入る。物語もタイトルも合わせて「美しさ」に満ち満ちた一冊であり、短編集とあって誰でも読みやすい。
2、あらすじ
オルゴール店の店主は人の心の声が聞こえる。
心に流れる音楽を聴いてオルゴールにする。
お店になんとなく立ち寄った美咲と三歳児の息子の悠人。悠人はオルゴールに興味津々となるが、彼は耳が聞こえなかった。耳が聞こえないのにオルゴールなんて買っても仕方ないと言う美咲と、ぐずる悠人。
店主は悠人の心の声をオルゴールにすると言い出し、
そして、店主がオルゴールにした音楽とは……?
ラストに流れる音楽に誰でも涙してしまう、感動作。私も読み終わりその圧倒的なラストに心温まりました。とても綺麗で感動的な一作。
205ページに7編が収録されている短編集で、どれもすっと読めて後味の良い読後感があります。普段本を読まない人にも、これから本を読んでみようと思っている人にもおススメの一冊です。
3、最後に
お気に入りの一文目でも紹介した今作ですが、本当に一文目が綺麗です。
なんとなく手に取り1ページ目を開いた瞬間に私は虜になっていました。
そして、読み終えた時の爽快なラスト。
全体を通して本当に綺麗な一作ですので、強くオススメ致します。
最後までお付き合いありがとうございました。
また、どこかで会い出来れば幸いです。