授業と部活、どっちが大事?
これは、公立中学校で学力向上はあまり注力しない長女の学校のお話である。全ての公立中学校がこうだと言いたいわけでもないし私立サイコー!といいたいわけでもない。
ただし、特に公立中学校に関してはこんなケースもあると思って読んでもらえたらと思う。受験に迷っている方がもしこちらの記事を読んでいたら是非地元の学校の傾向を調べてみてほしい。私はこの入学前の調査があまかったと反省している。
約4ヶ月前、中1長女の学校に電話した話の続編。
この投稿の数日後、ダメ出しのように【端末の取り扱い】というタイトルの通達も配布された。そこには、もちろん一保護者からのクレーム連絡があったなんて記載はなく、「当校では一定数インターネット環境が整っていない家庭があります。そのような家庭の生徒を取りこぼししない、教育の機会を等しく提供するため持ち帰りはしません」という文面だった。一見、真っ当なことを書いているようだが、要は「できない家庭も出来るようボトムアップし教育の機会を等しくする」のではなく、「出来ない家庭があるから全員やらない、全員どん底に突き落とすボトムにダウンする方式」という学校あるあるの安直な手段である。
さて・・・
年が明けて、オミクロン株の流行で海外と同じように急激に感染拡大し、ご多分に漏れずその波は長女の学校にも押し寄せ学級閉鎖が相次いだ。
1週間弱なんとか持ちこたえ学級閉鎖になったクラス以外は一時限あたりの時間数を減らし1日5時間授業を確保し昼食を取らないで下校という苦肉の策でしのいできたのだが、学級閉鎖はさらに数クラス増え・・・その日は唐突に来た。先週金曜日と翌月曜日一斉休校になりいきなりオンライン授業となったのだ。
やればできるやんけ。
初めてで先生もアタフタするかと思いきや、以外と落ち着いて連携プレーでそつなく授業は進んでいた。学校の中で授業でオンライン授業と同じ形態をとってやったりもしていたそうで一応ながら練習はしていたのだ。長女の学校やる気がない先生ばっかということでもらしい。
長女によると少なくとも長女のクラスに家でオンライン授業を受けられない生徒はなかった。やっぱり・・・・。『一定数いる出来ない家庭』って、いったい誰?
そして・・・
火曜からはまた元の木阿弥、ならぬ元の短縮授業に戻ってしまった。そして今週もオンラインになる直前の1時間あたりの時間を短縮し午前だけでむりやりコマ数を1日5時限にする授業スタイルはそのまま。
さらに・・・
こともあろうに?このオミクロンが猛威を振るっている真っ最中に来週から部活を再開させるという。現に長女の学校は部活から複数学年またがって感染が広まったというのに、まじっすか・・。
【BDKという言葉を知っていますか?】
Twitterは使いようによっては面白い有益な情報も入ってくるのでちょいちょい見ている。部活関係は特に直接の知り合いがいない教師側の悲痛な部活による残業の投稿を見ることが多い。で、BDKというのは部活というワードでサーチをかけると時々出てくる用語というか隠語である。DAIGOさんのように言葉を略称している。
部活 大好き 教師
なのだそうだ。ということで世の中には部活を負担に感じている先生もたくさんいる一方、部活が生きがいになっている教師というのも一定数いるらしい。
何故なら部活は手っ取り早く「荒れている」「学力が低い」生徒が目立たないようにでき、内申重視の高校(比較的偏差値が低い学校が多い)の入試には部活で加点をかせぐことができ、また大会で学校の名前が出れば「単なる荒れている中学校」から脱却できそれを目当てに越境してくる子もいる。学校にとっては学力をあげるよりずっと簡単に目に見える方法だからだ。
我が家の父ちゃんは年齢が子ども達の両親の平均年齢より上で元九州男児で「男は育児にはタッチしない」という感覚も強く子ども達の学校に関しては最近の若いパパと違い、学校に行くのは運動会のみ口もださない。その父ちゃんですら
「オンラインが出来るのになんで短縮しているの?なら、分散登校でもして教室の人数を減らしながら半分登校半分オンラインとかにすれば教室の人数は減って感染の危険も減らしながら通常の授業できるんじゃないの?」
と、ぼやいていた。まさにその通りである。部活を再開するよりまずこの2週間短縮授業をしていることで確実に減っているであろう学力のフローアップをするほうが優先ではないのか?と思うが、学力より部活が優先。まさにそんなBDK先生が長女の学校では実権を握っている。地方で公立が当たり前という環境で育った父ちゃんで最初は次女の中学受験には決してもろ手を挙げて賛成ではなかったが、今回のことはちょっと思うところもあったようだ。ダンナさんが中学受験に否定的というご家庭の方、こんなケースもあるということをお話してみてはどうだろうか。
蛇足だが、次女の塾の中学受験案内ではコロナになって以降各学校がどれくらいオンラインを活用しているか一覧がある。様々な方法で活用している学校が多数ある一方、部活に力を入れていて偏差値30アンダーの学校だけがすっぽりオンラインの活用が何もなかったりする。オンラインの活用が死活問題にもなる私立の中で一覧になっているだけにその空白がやけに際立つ。これと同じような学校に入れてしまったのか・・と親として今、ちょっと暗澹たる気持ちである。