
春秋要約150字_米中緊張は日本に波及。中国への短期ビザ免除で日本はどう出る。自由には自制が必要だ
米国を規定する思想は実用主義といえるだろう。この創始者、ジョン・デューイは親米派を増やす狙いで中国・清華大学の前身校をかつて訪れた。一方、現代の中国もリアリズムの国だ。実利重視の両国緊張で生じる影響は日本にも及ぶ。自由貿易主義は民主主義と同様に非常に壊れやすい。だから相互の自制で守る必要がある。本文148文字
2024.11.29金曜日 春秋(日本経済新聞)より
*ともえもんのつぶやき*
ジョン・デューイはこんな人
ヘーゲルから影響をうけ、ヘーゲル的な観念論を、より人間的な経験と反省の世界に引き戻し、プラグマティズムの運動の最終段階として、市民的な思考の道具として「考える」ことを再構築した。
倫理学
どこまでが道徳的な善にかかわるもので、どこからが自然な傾向性を満足させることにかかわるものなのか、この二つに境界線を引くことはできない。人間の目的とは、最も十全かつもっとも自由なかたちで、自らの力をそれにふさわしい対象のうちに発揮することになる。善とは、友情、家族、政治的な関わり、機械の経済的な活用、科学、芸術から構成されるものである。…このような事柄から離れて成立する道徳的な善なるものなど存在しない。このような事柄から離れて成立する、中身のない「善き意志」など存在しない。
社会思想
民主主義の擁護にあたって、デューイは学校と市民社会の二つを根本要素とみなし、実験的な知性と多元性(plurality)の再構築が求められるとした。デューイは完全な民主主義は、選挙権の拡大によってのみ実現されるのではなく、市民、専門家、政治家らによる緊密なコミュニケーションによって形成される「十全な形」での世論(Public opinion)も不可欠であるとした。
たしかにとってもアメリカ的!!