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ドイツ B1(telc Deutsch B1)試験を受けたはなし

10月26日。その日はついにやってきた。
6月〜8月にかけて、語学学校での8週間の毎週5日間のB1集中コースを受けてから2ヶ月が経つ。

正直、学校が終わってからの1ヶ月は、燃え尽き症候群とでも言うのだろうか、まったくドイツ語を勉強しなかった。
その割に、9月後半から妙に気持ちだけが焦りだして、過去問の載った問題集を買いに行き、それから毎日、少しずつ(あえて)、仕事の前の朝の時間に問題を解き、勉強をした。

過去問を解いていくと、正解率は問題により70%〜80%というところ。
4回分ある練習問題と2回分ある本番同様の練習問題。
そのうちの1回はほぼ正解した自分に驚いた。

リーディングとリスニング、文法は自分で勉強、練習ができるがライティングとスピーキングは自分一人ではなかなか練習できない。
つまり、ほぼ本番一発勝負で挑んだ。


ドイツ語試験 当日

今回、試験は私が夏に通っていた語学学校で受けることにした。
理由は、新しい場所(試験会場)だと余計に緊張してしまうこともある、と友人から聞かされていたから。
トイレの場所や教室の場所、勝手がわかっている場所ならいくらかリラックスして試験を受けれるとなったからだ。
あともう一つはただ単に、学校の立地が家からも職場からも近く便利だったため。

当日のドイツ語の試験に流れは以下のようになる。

1. Leseverstehen(75 Punkt)
2. Sprachbausteine(30 Punkt)
3. Hörverstehen(75 Punkt)
4. Schriftlicher Ausdruck(45 Punkt)
5. Mündlicher Ausdruck(75 Punkt)

試験時間:
1と2は合わせて、計90分。
3は約30分。
4は約30分。
5は20分の準備時間と15分の試験時間が与えられる。
ちなみに、Mündlicher Ausdruckは1~4の全ての試験の後に、人によって試験時間が異なる。13:10からの人もいれば、16:30からの人もいる。
そのため、受験生はみんな一旦、会場を離れる。

試験当日、会場に着き、身分証明書を受け付けで提示して、試験教室を割り当てられる。
だいたい教室には10人ほど用の机が並べられており、各自、来た人から順番に好きな席に座っていく。

B1の試験は、ドイツでのビザ取得の最低レベルでもあるため、私以外の受験生は年上の移民系の人が多いように感じた。

問題用紙、回答用紙が配布される。
いざ、試験が始まる。


試験中のおじさんの鼻息

監督教員の指示のもと、試験が始まる。
始まってすぐ、みんな読解問題を解き始めるのだが、ここで私の席の近くのおじさんの鼻息がどんどん荒くなっていく。

静まる教室に響く、おじさんの鼻息。
きっと問題が難しいのか、考えている時に鼻息が荒くなってしまうのか、とにかくうるさい。
鼻息とともに「うーん」みたいな、かすかに声も混じっているのがさらに気が散って仕方なかったが、なんとか自分の試験問題に集中する。

やっぱり語学の試験はどんなに準備、対策、練習問題を解いて挑んでも、試験当日の問題が過去問よりも難しく感じてしまうのは私だけだろうか。

きっと緊張もしているんだろう、問題文を読んでもなかなか頭に入ってこない。それに加えて、おじさんの荒い鼻息。
なんとか1つずつ問題を解いて、次のページへと進んでいく。

B1テストの読解問題は、少し意地悪な問題が多いように思う。
問題を解いたことがある人はわかるかもしれないが、AでもBでもどっちでもいけそう、みたいな回答があることがある。
厳密には、小さな違いがあり、そこで正否が分かれるのだが、特に広告を見て、それにふさわしい文を充てる問題はどっちでもいけそう、どれにも当てはまらないじゃん、みたいな問題がある。

練習問題を解いた時は、90分もかからなかったのに、試験当日は90分まるまる自分が選んだ答えが正しいのかを悩み続けた。


リスニングはあっとゆう間

読解、文法問題を終え、続いてリスニング。
リスニングもいくつかのパートに分かれているが、パートⅠは、1回しか問題文を聞くことができない。

しかも、試験に出てくる問題で、あえてアクセントが強いものがある。
ドイツ語といっても、スイスドイツ語、オーストリアドイツ語などいろんなアクセントのあるドイツ語が存在する。
北ドイツの人よりも南ドイツの人の方がアクセントが強かったり、日本でも関西弁、標準語と言われるのと一緒だ。

アクセントつよっ!と思う問題も出てきた。

100%の自信はないまま、リスニング試験があっとゆう間に終わる。


いざ、スピーキング試験へ挑む

私のドイツ語レベルは、きっと本当にちょうどB1レベルなんだろう。
A2では簡単すぎるし、B2は少し複雑すぎる。
読解もそれほどにはできるし、普段の生活でもリスニングはできている方だと思う。みんなが言いたいことや話してることもだいたいはわかる。

語学勉強での一番の壁は、「話す」ことではないだろうか
英語にしてもそう。日本人は英語を学校で長年、勉強してきているにも関わらず、”話せる”人はまだまだ世界と比べると少ない。

私にとってのドイツ語も「話す」ことが一番の課題だ。

私のスピーキングのテストは15時から。
他の受験生と2人1組で、試験に参加する。
もちろん私ともう一人の受験生とはそこで初対面である。

自分たちの試験時間になるまで、教室の外で座って待っていると、私と一緒に試験を受けるらしい受験生(おじさん)が私に話しかけてきた。

どうやら彼が私のパートナーとなるらしい。
試験時間になるまで、お互いのことを少し話した。

スピーキングテストには、20分の準備時間が与えられる。
試験をする教室とは別の教室で、問題が渡され、その問題に対して自分がどう答えるのかを考えて、メモをすることができる。

その準備時間中、おじさんが試験監督に「これはライティングのテストですか?スピーキングのテストですか?」とまさかの質問をする。

ここで私は、「え?おじさん、あんまりスピーキングテストの流れを理解していない?」と少し不安になる。

なぜなら、スピーキングテストは、わたしとおじさんが会話をしながら進めていくという流れになっている。

3つあるパートの中で、パートⅠはお互いの名前や出身、簡単な自己紹介をする簡単な会話でいいのだが、パートIIは問題文を読み、その問題文で言っていることの要約とそれに対しての自分の意見を述べる、パートIIIは与えられた問題の課題に対して、おじさんと私の2人でプランニングをしなければいけない。

つまり、おじさんがスピーキングテストの流れを全く理解していないとなると、試験中、話を進めていくのがややこしくなっていく。

私自身も準備ができたのかできていないのか曖昧なまま、試験監督が私たちを呼びにくる。

ついに始まる。


結果、やっぱりおじさんはあまり流れを理解しておらず、試験監督の先生たちも彼に説明をしていたが、それでもおじさんは緊張しすぎてしまったのか、自分がやらなければいけないこと(答えなければいけないこと)をわからず、しどろもどろしていた。

私はというと、もちろん緊張してはいたが、流れだけは把握していたので、自分が答えなければいけないことはなんとか答えれた気がする。

そして、私の初めてのB1ドイツ語テストは終了した。


正直、テストを終えて、振り返った時に、もっと上手く答えれたな、とかこうやって言えばよかった、とその後2日間くらいは考えていた。
でも、その時にできた自分のベストではあったので、結果がどうであれ、それが自分の今の実力なんだと認めるしかない。


試験結果は6週間〜7週間ほどかかるらしい。
合格であれば、郵便で合格証明書が送られてくる。
不合格であれば、メールだけが送られてくるらしい。

語学試験を受けたのも久しぶりで、合否結果を待つなんてことも久しぶりすぎて、ドキドキするが、きっと届く頃には、あ〜そういえば、試験受けたな〜くらいに思っているのだろう。

どうかメールではなく、郵便が届きますように。


これからもドイツ語の勉強、頑張ります。

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なばほ @ドイツ語を話せない私がドイツで暮らす
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