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詩 「ただ、少しだけ」

ただ少し、日常がつまらなかった。
特に、いじめがあったわけでも、悩みがあったわけでもなかった。

ただ少し、日常に我慢できなくなった。
何も不満はなかった。
全て順序通りだった。

でも本当は少し、将来が不安だったりした。
このまま、小中高と進み、大学、就職と平凡なレールを、将来がわかりきったレールを進み続けるのが嫌だった。

だから少し、家を出た。
学校と家の輪廻から飛び出したかった。
春の命の芽吹き
夏の青く澄んだ空
秋の涼しい夕暮れ時
冬の吐いた白い息

少し、広い世界を見たかった。
ただ、それだけだった。

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