疲れ知らずの身体をつくろう!
皆さんはどんな時に疲れを感じますか?力仕事をした日の夜、細かい作業の後、集中して会議をした後など。あるいは常に疲労感を抱えている方もいるかもしれません。では、疲れは翌朝目覚めた時に解消されていますか?今回は疲労・ストレスの対処法をお伝えします。
疲労の正体
疲労は大きく分けて「中枢性疲労」と「末梢性疲労」の2種類に分けられます。
中枢性疲労は、脳の疲れです。ただ、脳を多く使うこととは比例しません。例えば、過度な緊張や大きなショックを受けた時にぐったりと疲れを感じる、これはストレスによる刺激を脳が受けることで疲労を感じています。脳は筋肉に命令をする器官なので、脳が疲労すると、身体が疲れていると感じます。そのため、脳が疲れると体の動きが鈍くなったり動きたくなくなります。脳と筋肉は神経を通して繋がっていますので、身体を使わなくても身体が疲れたと感じるのは、脳の疲労なのです。
末梢性疲労は、筋肉の疲れです。使いすぎている筋肉は収縮して硬くなり、使えていない筋肉は萎縮して硬くなります。筋肉がハリを感じるのはこのためです。また、硬くなった筋肉は拘縮(=硬くなって動きが悪くなっている状態)しているため、血行もリンパ還流も悪くなっています。疲労が高じると筋肉は炎症(痛みなど)を起こす場合もあります。筋肉は脳の命令を受けて動くため、筋肉の疲労も最終的には脳を疲労させます。鶏が先か卵が先か、ではないですが、脳の疲れは身体を、身体の疲れは脳を疲れさせるのです。
疲労回復のカギは「寝返り」
私たちの疲労は、睡眠をとることで回復できます。ただ、疲れている時は眠りが浅くなったり、夜中に目が覚めてしまいます。それは、筋肉が硬くなっているせいなのです。回復するためには、睡眠中の「寝返り」がカギです。
寝返りは、脳が休んでいる時に反射で身体をゴロゴロと動かしています。言い換えると、脳からの命令なしに筋肉を動かしているのです。脳からの命令なしに筋肉が動くということは、筋肉の緊張が解けて、元の状態に戻ることに繋がります。これが疲労回復の原理です。筋肉が元の状態に戻ることで、脳もリフレッシュされるのです。
この寝返りの仕組みを応用し、脳からの命令なしに筋肉を動かすのが、リセットコンディショニングです。例えば、背骨周りのリセットは、手先など他のところに意識を向けさせることで受動的に動かしています。夜寝る前のセンターリセットは、睡眠中の寝返りを促すためにもおすすめです。睡眠は、唯一の疲労回復手段ですので、より質の高い睡眠になるよう毎晩行いましょう。
背骨周りのリセットを行う際は、ハーフポールに乗りながら行うと更に効果を高めることができます。
ストレスと栄養
環境の変化や気温差、花粉症など身体へのストレスが増す時期ですが、皆様はどんな対策をされていますでしょうか?短期的なストレスは、集中力を高めたり、危険から逃れるために必要ですが、長期間にわたるストレスは身体の不調や免疫力の低下に繋がります。
ストレス自体をコントロールすることは難しい場合が多いですが、日々の少しの食事の工夫で、ストレスを減らし、対処する力を向上できます。今回ご紹介する内容を是非実践してみてください。
■ストレスと栄養の関係
不規則な食事やファストフードの多用、過剰なカフェイン摂取などは、ストレスの原因です。これらの食習慣は、体内の血糖値を乱高下させ、ホルモンバランスを崩すことがあります。また、栄養バランスが乱れると、神経伝達のバランスが崩れ、ストレスに対する抵抗力が低下することもあります。
■抗ストレスホルモンの存在
「副腎」という臓器からストレスに対処するためのホルモンが出ており、抗ストレスホルモンと呼ばれています。この機能を高めることがストレス対策で最も重要です。
■副腎の機能を高める栄養素
①タンパク質
抗ストレスホルモンの材料になる栄養。タンパク質が満たされていれば、ホルモンを十分作ることができ、ストレスへの対処能力が向上します。
②鉄
抗ストレスホルモンを作るのに必要な栄養素。特に女性は不足しやすいので、貧血などではなくても意識して摂取する事が大切です。
③ビタミンC
副腎の疲労を減らすのに役立ちます。
■ストレス対策に役立つレシピ
「鮭とほうれん草のにんにく炒め」このレシピでは、鮭のオメガ3脂肪酸と良質なタンパク質、ほうれん草のビタミンとミネラルがストレス対策に役立ちます。にんにくは免疫力を高める効果もあり、ストレスフルな時期にピッタリのレシピです。
バランスの取れた食事は、ストレスに対する身体の反応を和らげ、身体の健康を保つのに役立ちます。タンパク質、鉄、ビタミンCを意識して、ストレスを減らし、対処できる身体を作っていきましょう!