ASDの息子#04 母乳の影響は大きい(乳児期の健康状態②)
前回は、次男が乳幼児期に患った疾患についてのお話をしました。今回は、その頃の私の健康状態と母乳についてのお話をしたいと思います。と言うのも、生後18ヶ月まで母乳とミルクの混合育児をしていたのですが、次男の健康はこの時期の私の健康状態と混合育児に左右された可能性もあると考えられるからです。
それでは、次男の健康にダメージを与えたかもしれない3つの出来事についてお話をします。
①母乳育児のトラブル
長男の時と同様、母乳育児を試みました。幸いなことに、長男の時より母乳が良く出て、最初の一週間は順調でした。しかし、一週間経った頃から乳頭に白斑が現れ、上手く授乳が出来なくなっていました。
原因は、次男のリップタイ。このせいで上手くおっぱいを飲むことが出来ず、乳頭の詰まりを引き起こしていたようです。
この問題が解決するまで約2ヶ月間。搾乳をして母乳を与えましたが、やはりそれだけでは足りずミルクに頼らざるを得ませんでした。
一般的に母乳とミルクを比較した時に、どちらも成長に必要な栄養が十分に含まれていると言われています。しかし、母乳には赤ちゃんが必要な栄養素以外に健康上最も重要な免疫物質や細菌が含まれています。そして、以下の健康上におけるメリットもあると言われています。
成長に必要な栄養素がバランスよく含まれている
消化吸収し易いので消化器官に優しい
免疫力を向上し感染症にかかりにくくなる
アレルギー予防
顎の発達を促進する
情緒の安定をサポートする など
反対に、ミルクに関して『Gut and Psychology Syndrome』の著者ナターシャ・キャンベル−マクブライド医師は本書でこのように述べています。
もちろん、他の要因もあると思いますが、次男はアレルギー持ちです。生後2ヶ月間の重要な時期に、ミルクと混合育児をせざるを得なかったのは、次男の健康にとってマイナスだった可能性があります。
②ママの肺炎
次男がちょうど生後9ヶ月の時でした。私が熱で寝込み救急に行くと、肺炎を患っていることが判明し、急遽病院に一泊することになりました。滞在中に、点滴の投与・抗生物質の服用をさせられ、さらに、胸部に強い痛みがあったことから、心電図検査も受けました。
結果的には、肺炎以外には特に問題もなく、翌日に帰宅。薬を処方され、自宅療養をすることになりました。
医師からは授乳中でも安全だと聞かされた処方薬。母乳には直接的な影響は与えていないかもしれません。しかし、抗生物質は腸内環境を悪化させることで知られていることから、腸内環境悪化によって、栄養バランスがしっかりとした母乳を生産できなくなっていた可能性があります。その事が、次男の健康的な発育に何らかの影響を与えたかもしれません。
③ママのストレス
『過去は変えられない。ASDの息子、妊娠期の出来事』にも書きましたが、我が家では次男妊娠中に義母との同居生活が始まりました。義母との性格の不一致で、妊娠期からストレスを極限に感じていた私。産後にこの不一致が改善する訳もなく、引き続きストレスを常に感じている状態でした。さらに言えば、産後ブルーと重なって、精神状態はかなり不安定でした。そんな訳で、残念ながら長男の産後に感じていた「幸福感」を味わえずにいました。
授乳中のママがストレスを感じると、ストレスホルモンの「コルチゾール」の分泌量が増えると言われています。母乳中にもこのホルモンは含まれていいて、コルチゾールのレベルが高いほど、sIgA(抗体)のレベルが低くなるという研究があり、赤ちゃんの免疫に影響を与える可能性があるようです。
前述しましたが、息子はアレルギー持ちです。もしかすると、私のストレスは少なからず影響していたかもしれません。
参考:Verywell Family, Overview of the Hormones in Breast Milk
まとめ
赤ちゃんの健康な発育に最も重要な母乳育児。ナターシャ・キャンベル−マクブライド医師は次のように述べています。
私の場合、100%母乳育児が出来なかったと同時に、ストレスや服用した薬のせいでクオリティの高い母乳を与えてあげられなかったと感じています。それが次男の健康に何らかの影響を与えてしまったことは否定できません。
もちろん、それぞれの育児の環境・スタイルは違いますが、これから出産を控えている妊婦さんたちに伝えたいことは「できることなら母乳育児をして欲しい」です。
キャンベル−マクブライド医師も述べているように、赤ちゃんの一生に一度の健康の基礎を築く機会を逃して欲しくないと感じます。
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