「車中泊避難」のメリット〜1年間、被災地で車中泊して考えた災害と避難part1〜
★「車中泊避難」とは
災害時の避難は、避難所に行くほかにも、様々な避難のカタチがあります。
これらには正式な定義はありませんので、
私のnoteでは、車の中で寝起きしている状態での避難を「車中泊避難」とします。
必ずしも車の中で避難生活を送るのではなく、日中は避難所で過ごし、寝起きのみ車の中で過ごす場合も「車中泊避難」に該当します。
少しでも、自分が当てはまる可能性があるという方は、ぜひ「車中泊避難」のコツを知っていただけたらと思います。
シリーズ目次
★part1:「車中泊避難」のメリット ←今ココ
part2:「車中泊避難」のデメリット
part3:車中泊に潜む「エコノミークラス症候群」のリスク
part4:体が痛くならない就寝スペースづくりのコツ part5:車中泊避難する駐車場選びとマナー
part6:車中泊の防犯豆知識
part7:猛暑極寒を乗り越えるには
part8:車中泊に必須&あったら便利な道具
※更新次第リンク対応していきます
メリット①避難する場所の自由度が高い
道さえ生きていれば、何十キロどころか、何百キロ先の被災圏外に脱出できます。
被災圏内でも、
例えば、大規模な浸水被害のあったところと、浸水をまぬがれ、土砂崩れ等もなく無事だった高台とでは、
ライフラインが通っているかや、町の混乱具合などで過ごしやすさが変わってきます。
特に気持ちの面。
雨が降るとまた被災することが心配で眠れないとか、町の被害を見ていると落ち込んでしまうというときには、
一旦、落ち着いているところに移動して、気持ちを整理することが大切です。
車中泊にこだわらず、金銭に余裕があれば、ホテルに泊まってもいいと思いますし、知人や親族に助けを求めることも1つの選択肢です。
仮に、ホテルもなく、親族・知人がいなくても、
24時間トイレが使え、コンビニもあいていて、水も電気も、燃料の心配もしなくて良くなれば、車中泊の難易度はとてつもなく下がります。
メリット②プライベート確保できる
避難所内は共同生活になります。
少しずつ環境は改善されて行っています。
それでも、お隣さんとのパーテーションが低かったり、就寝時間帯のいびきや話し声、
知らない人といることや、留守中に荷物を置いていくことへの不安。
様々な問題が出てくるでしょう。
しかし、車であれば、自分の空間を確保できます。
大音量でなければ、電話をしたり、音楽をかけたり、DVDを見ていても他の人の迷惑になることがありません。
鍵もかけられるので、安心して眠れます。
また、よく「避難所はコンセント🔌の取り合いになると」いう話がありますが、車なら、シガーソケットを使ってスマホやバッテリーの充電もできます。
メリット③重たい物資を持ち運べる
歩いて避難するわけではないので、重たい災害備蓄リュックを背負う必要がありません。
徒歩では持ちきれないようなケースの水や、お米等。そういった重量物が問題なく持ち運べます。
また、あらかじめ予報がでる台風などに関しては、事前に家にあるものを積み込み、しっかり備えることができますし、
普段から車内に空きスペースがあれば、そこに万が一のための備蓄品を置いておくのも賢い選択です。
車中泊のデメリット
車中泊避難には、デメリットも、もちろんあります。
⇒「車中泊避難」のデメリット~一年間、被災地で車中泊して考えた災害と避難part2~
ぜひこちらもあわせて読んでいただければと思います。
※注意点
災害発生時及び直後の車での避難は、緊急車両の通行ができず、救助活動の妨げになったり、交通マヒによる逃げ遅れが起きたり、重大な混乱を引き起こす可能性があります。
災害時は、走行中の車は車道の脇に寄せ、人間だけ避難することが原則です。
(様々な事情により、自力での避難が困難な場合は除く)
車で避難する場合は、天気予報や避難指示前による「事前避難」や、一旦落ち着いた後の「事後避難」としたほうが良いでしょう。