「車中泊避難」のデメリット〜1年間、被災地で車中泊して考えた災害と避難part2〜
前回は車中泊避難のメリットについて解説しましたが、もちろんデメリットも。
「ぶっつけ本番」での車中泊は、大抵うまくいきません。
今回は、どんなデメリットがあるのかをいくつかご紹介しますので、参考にして、自分なりの対策を見つけてみてください。
★おさらい★「車中泊避難」とは
シリーズpart1「車中泊避難」のメリットにてご紹介した通り、私のnoteでは、車の中で寝起きしている状態での避難を「車中泊避難」と呼んでいます。
必ずしも車の中で避難生活を送るのではなく、日中は避難所などで過ごし、寝起きのみ車の中で過ごす場合も「車中泊避難」に該当します。
少しでも、自分が当てはまる可能性があるという方は、ぜひ「車中泊避難」のコツを知っていただけたらと思います。
シリーズ目次
part1:「車中泊避難」のメリット
★part2:「車中泊避難」のデメリット ←今ココ
part3:車中泊に潜む「エコノミークラス症候群」のリスク
part4:体が痛くならない就寝スペースづくりのコツ part5:車中泊避難する駐車場選びとマナー
part6:車中泊の防犯豆知識
part7:猛暑極寒を乗り越えるには
part8:車中泊に必須&あったら便利な道具
※更新次第リンク対応していきます
デメリット①外の音がうるさい
意外と気になるのが雨音。雷雲が近い時は耳栓必須です。
また、風が強いとかなり車が揺れるので、地震の後などはそれだけで不安になりがち。
他にも、道路や踏切りなどの生活音は徐々に慣れるのですが、車のすぐ脇を人が通ったり、しゃべったり、ドアの開閉があると、結構気になるものです。
夜間は睡眠時間を削られる可能性があるので、いざというときは駐車場所を移動する選択も頭に入れておく必要があります。
車中泊避難用に開放された区域でもなければ、
大抵の駐車場では、車中泊のほうがイレギュラー。
そこは割り切って考えましょう。
デメリット②毎日場所が確保されているわけではない
少なからず、駐車場から車を移動させることがあると思います。
そのあと、必ずしも駐車スペースが開いているとは限りません。
また、これはpart5で触れますが、駐車場によっては車中泊禁止だったり、長時間駐車が迷惑になることもあります。
うまく場所が見つけられないと、とにかく転々とする羽目になりますので、平時から車中泊避難ポイントを何か所もまとめておく必要があります。
駐車場の探し方のコツも、part5で合わせて触れていきますので、そちらを参考にしてみてください。
デメリット③情報が得にくい
避難所の近くで車中泊避難できればよいのですが、そういったところから離れると、地域性のある最新の情報が得にくくなります。
また、避難所内にいないことから、物資の受け取りがしづらいという声を聴いたこともあります。
これに関しては遠慮する必要はありませんが、どうしても心理的に孤独を感じやすくなるので、一人で避難する場合は注意が必要です。
車中泊避難をするうえで、一人にならないことをオススメしています。
同じ駐車場で車中泊をしている人と、すれ違った時の会釈だけでも構いません。困ったときに声を掛け合える関係性をつくっておくことが大切です。
車中泊の場合、移動してきた地域や、被災圏外の情報を持っている可能性もありますから、できるだけ協力していくのがベストです。
デメリット④体調を崩しやすい
車の中は、屋内と違って、常に一定の温度に保たれていません。
特に朝晩の寒暖差が激しいと、眠り始めは暑いくらいだったのに、夜中に凍えそうになって起きるなど、身体が休まらず、体調を崩しやすくなります。
また、春先は花粉症の方は窓を開けたくないでしょうし、ハウスダスト系のアレルギーの方の場合、車内は埃がたまりやすいので、気を使う必要があります。
(SHARPさんが出している車用プラズマクラスターは、花粉もキャッチし、埃が舞いづらくなるそうです)
エコノミークラス症候群のリスク
車中泊リスクの中で最も有名であろう、「エコノミークラス症候群」も、車中泊避難のデメリットの1つといえるでしょう。
⇒車中泊に潜む「エコノミークラス症候群」のリスク~1年間、被災地で車中泊して考えた災害と避難part3~
こちらもぜひ合わせてお読みいただければと思います。
※注意点
災害発生時及び直後の車での避難は、緊急車両の通行ができず、救助活動の妨げになったり、交通マヒによる逃げ遅れが起きたり、重大な混乱を引き起こす可能性があります。
災害時は、走行中の車は車道の脇に寄せ、人間だけ避難することが原則です。
(様々な事情により、自力での避難が困難な場合は除く)
車で避難する場合は、天気予報や避難指示前による「事前避難」や、一旦落ち着いた後の「事後避難」としたほうが良いでしょう。
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