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かけうどんの美味しい食べ方をひたすら語ったマガジン

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天かすと生姜と醤油をかけたかけうどんは至高!
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#小説

感動ストーリー!幸福の天かす生姜醤油全部入りうどん!

 あの人はどうしているのだろうか。と私は今出てきた刑務所を振り返りながらこう考えた。こう…

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プロジェクトZ『奇跡のうどん』 〜四国の町を救ったあるうどん屋の物語

 讃岐うどんの産地として有名な香川県の海沿いにある甘糟町のうどん屋『花○鶴』本店はお昼時…

秋(空き)時間
5か月前
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うどん紀行 第四回:献身うどん ~戦国に散った実らぬ恋

 長いトンネルを抜けたらそこは雪国だった。私は列車の窓に映る雪景色を見て先程の停車駅のホ…

秋(空き)時間
7か月前
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旅立ち 〜心にうどんを抱きしめて

 四国の山中にあるとある駅。そこから今私は旅立とうとしている。行先は東京だ。東京に進学す…

秋(空き)時間
7か月前
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うどん紀行 第三回:『うどん屋天将門』 ~歴史を超えたうどんへの想い

 北へと向かう列車でウトウトしていたら突然大鎧の古武者が現れた。古武者は私に刃物を突き立…

秋(空き)時間
8か月前
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うどん紀行 第二回:一店舗目『山口うどん』 ~所沢で繰り広げられた親子うどん対決…

 埼玉県の所沢市といえば西武ライオンズのホームであり、そして某有名うどんチェーン店の運営…

秋(空き)時間
8か月前
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うどん拾遺集 〜忘れられし逸話から伝わるうどんの歴史

 日の本の国々を生み出していたイザナギとイザナミは四国の地に作った讃岐国を気に入り、より立派なものにしようと富士よりも大きな泰山のような山を置こうとした。しかし二人はこの狭き四国にそんな大きい山など置いたら噴火した時に島が溶岩で覆われて人の住めないところになってしまうことに気づき、ならばと讃岐国の人々に富士の山より美しい食べ物を与えたという。それが富士の山より白く美しい天かすが降り積もり、琥珀色の生姜と五回まわしの黒龍の醤油がふりかけられている世界で一番美味しい料理と呼ばれて

婚約指輪 〜彼女に婚約指輪をあげたらいきなりうどんに落とされた話

 これで全てが決まる。僕はジャケットのポケットから、ずっと弄っていた箱を掴んだ。もうこの…

秋(空き)時間
11か月前
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榊原部長はなぜ昼食をひとりで食べるのか

 今年部長になった榊原さんは何もかもが古い我が社においてきわめて異例の出世を遂げた人だ。…

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天かす生姜醤油全部入りうどんがなんでこんなにも美味いのか書いてみた

 今更天かす生姜醤油全部入りうどんについて語るのは少々恥ずかしくて気が引ける。なぜなら天…

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宋時代の画家が描いた想像の地球図

 地球が丸いという事は現代では誰もが知る事だが、それがあまり広まっていなかった近代以前の…

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マイアート 先生から学んだこと

 昔絵画教室に通っていた事がある。当時私は本気で画家を目指していてとりあえず技術を身につ…

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雪国慕情 〜雪降る街に芽生えた天かす生姜醤油全部入りうどんの絆

「オラ!酒出さんかい!酒を三回出すんだよ!」 「お客さん、勘違いしないでください。ここは…

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大阪でかすうどんを食べた。

 大阪。敗残者の巣窟。世のはみ出しものが落ち延びてくる街。徘徊する連中は夢破れた連中ばかり。東京には夢があるが、大阪には快楽しかない。大阪に落ち延びてきた連中は夢の代わりにその場しのぎの快楽を貪る。歓楽街を歩く男女。街中でその爛れた体を引き寄せ合う。街中に響き渡る嬌声と悲鳴。天神の森とあいりん。天国と地獄。永遠に呪われた街。ここは大阪。  俺も堕落の果てに大阪に流れ着いた一人の風来坊だ。東京で夢破れ、関西を転々として大阪に流れ着いた。京都で爪弾きにされ、奈良で大仏の下敷きに