大好きな本を語る
「一番好きな本は何?」
この質問ほど悩むものはないと、私は思います。
1,大好きなのに言えない一番
一番好きな本。
皆さんなら、どう答えるでしょう。
一番好きな本を聞くということは、聞いた人が読書に興味がある、もしくは本を探していると考えられます。
臆病な私はこう思います。
ここで相手の趣味に合わない本を選んだら、せっかくの読書仲間が減ってしまうと。
だから、相手が好きなもの、趣味、好きなドラマや漫画。それらに合うものをどうしても探してしまうのです。
そうやって、一番好きな本を聞かれても、(あなたが好きそうで私が読んだ本の中で)一番好きな本
を答えてしまうので、いまだ私が一番好きな本を知っているのは家族くらいです。
しかし、noteを書いていて思ったのです。
ここなら、一番好きな本を言えるのではないか、と。
よかったら、私が10年胸に秘めていた一番好きな本を、聞いてください。
上手く書けなかったのですが、良ければ読んでください。
2,一番好きな本
発表します。
私がこの世で一番好きな本は、、、、
『荒神』
著者:宮部みゆき
この本は、今から10年前、2014年に単行本として出版されました。
当時まだ高校生だった私は、この本が書店に並べられているのを見て、迷わず購入しました。宮部みゆきさんの本が大好きだったうえ、絶対に面白いと直感したからです。
買った日から、一気に読み進めました。
家族から、「あんたいつからここにいたの?」と言われたくらい集中して読みました。
(ちなみに、そう聞かれた時、すでに私はリビングで4時間ずっと座っていました。)
※この下、ほんの少しだけ本のあらすじと私が好きな登場人物について語ります。ネタバレになってしまうかもしれないので、読みたくない方は目次で最後(4,一生読む本)に飛んでください。
3,大好きな理由をちょっとだけ ※ネタバレ部分
この本の中には、仲が悪い二藩が大きな敵を前に手を組んで共闘する、そんな人々の葛藤や想いが綴られていました。
そして、必死に日々を生きる江戸時代の人々の息遣いと武士として生きる者たちの覚悟がひしひしと感じられました。
私は特に、「じっちゃ」と呼ばれる人物の生き方と考え方が大好きです。
たくさん登場する人物ではないのですが、いいところでかっこいいところを持っていくのです。
この文章を読んだ方で、「じっちゃ」のかっこよさについて、共感してくれる人はいないでしょうか?おりましたら、とても嬉しく思います。
4,一生読む本
まだ高校生だった私は、好きな本の心に響いた文章には、付箋を貼っていました。今でもその付箋付きの本は、私の宝物として大事に保管しています。
あまりにも好きすぎて、同時刊行されていた『荒神絵巻』をあちこちの書店を巡って買いました。さらに、文庫本になった時は真っ先に買いにいきました。
もう何度読んだのだろうと思います。
それでも、まだ読み切れないと思う本なのです。
次は誰に思いを馳せて読んでみようか。
次は、どの場面についてじっくり考えてみようか。
ふふ。
書いていたら、また読みたくなってしまいました。
みなさんにはありますか?
まだ誰にもおすすめできていない、とっておきの一番が。もしよければ、教えてくださいな。
大好きなものを思うがまま紹介出来る。
こんなに素敵なことができる機会、なかなかありませんから。