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エッセイ

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冬の馬・六月の春によって書かれたエッセイ、といいつつ、ここには雑文状の文章たちが収納されていく予定です。
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#感情

エッセイ:世界はあった、かのように、うしなわれて

線より下は、本当のなかに嘘を、嘘のなかに本当を、まじえて書かれる。  以前、「感情移入」…

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【エッセイ】世界と心の結び目

花という世界の結び目、時間の流れの中わだかまった小さな渦。私たちの視線は、ときおり、その…

【エッセイ】心を置く

ある感情が湧いてきたなら、それをあるがままにさせておく。そこに入り込もうとしないことによ…

【エッセイ】時間に逆らうほどの速さで

光の速さに近づくほどに時間の進みが遅くなるのは、速さが、時間に逆らおうとする動きそのもの…

【エッセイ】誰のためでもなく、自分のためでさえもなく

月の満ち欠けは欲望の諸相をあらわしている、ヒトのあらわれるより古くから。それは待ってなん…

【エッセイ】いつか還るあなたのために

自分にとって見ることも読むことも書くことも本当は必要ないのだと知った瞬間はとても恐ろしか…

【エッセイ】確かに不確かに

誰も知らない嘘が、この世界のどこかにある。人の数よりもずっと多いかもしれないくらい。 ≒ なにかを信じることで、そのなにかを傷つけてしまうことはわかっているけれど、それでも信じないではいられないのだ。信じることそのもののどうしようもなさが、このそれでものなかにある。 * 信じることは、嘘をつくりだすことととても近い ふたつはお互いに浸透しあっている その浸透を見極めて区別することが、本当の意味で信じることだ、とも言えるだろうし、 もっとも美しい配合を探し当てようとする

【エッセイ】私と身体の絆

たとえば肺や、胃といった、一生目にすることがない、したがって会うこともないなにかへ向かっ…

【エッセイ】感情から逃げて

消えたいと思うときほど、自分の存在を感じるときはない。ここにあるとは、逃げられないという…

【エッセイ】体の内は私の外で、だから私はどこにもいなくて

私たちは感情以前の感情を感じたことがない どんなものも、それが喜びや悲しみという形をとっ…