春、白昼、詩
想いを風と光に乗せ
春の白昼に詩を綴る
光は屈折するもの
水が入ったグラスに着地した
誤って器に入った水が袖に飛びかかった
今は僅かな水滴のみ器に残って
光は直線に進むもの
矢のように前を突き抜ける
渇きはどこへやら濡れた衣服は乾いた
過去と決別するよう梢越しに陽を見つめて
光は虹のようなもの
星彩に青光りまで色彩豊か
忘れかけていた七色の表情が反射した
その美しさに改めて気付いて
時間の余白と
徐々に訪れる暖かさにより
口元に手を当てて欠伸をする
春風はまだ吹かなくても
四季はいずれ訪れる
光り輝く私は
光り輝く誰かと出会う
人は似た人に惹かれるからね
あ、たった今吹いた
風の感触がやけに心地良い
いいなと思ったら応援しよう!
