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月々のうた:2024年10月


寝息には甘さがあって部屋の中いくつも浮かぶきみのマシュマロ

ご利用が計画的でつまらないひとと海など一緒に行くか

木犀をあびては愛の集積を放つラブホの室外機たち

真夜中の平行世界くちびるが他のあなたを感じとったら

傷ついたダイヤを融かす温度帯あなたを迎え容れては腐敗


だいたい1ヶ月で30首、というのがざっくりの発表ペースであるらしい夏野です。
作る方で言うと突如的にアップするsuiu、ネプリ企画への参加、noteの短歌日記、いちごつみ、実は一番多いと思われる出すアテのない短歌、などトータルで1ヶ月50首〜60首くらいかな、という感じでしょうか。

実はあまり題詠は得意ではなく、歌会の題詠やうたの日などは、徒然の中でたまった中からハマりそうなものをチョイスしているのが多い感じな今日この頃です。

短歌は寝かせておくとそれだけのクールダウンになるので、そもそもイマイチなものは弾かれて、まぁまぁイケているものだけが残る(ような気がする)し、推敲の視点も後からの方が複眼的に見ることができるので、うん、寝かせるのは悪くないですね。
そんなわけで今月はちょっと思い入れのある歌も少なくなかったから、久々にnoteではB面5首をつけましょう。

夏野ネコの10月 B面

許されていない枯れゆくことさえも踏まれるための花柄タイル

空き缶の袋を棄てに行くきみの質量だった夜もかかえて

足音の似たひとばかり焼き付いた走るあなたが薄れるにつれ

ハレ、ソラ、と言葉にしては唇であしたの青をぼくら分けあう

五分後の時が手首にあり胸を跳ねあげさせる待ち合わせ場所

はい、そんなわけで今年も早くも11月、めっきり涼しくなりました。
ちょっと生活リズムが乱れてきているので、変な風邪とかひかないように健康第一でのんびり行きますね!


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