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【読書記録】買う理由は雰囲気が9割 ~最強のインフルエンサーマーケティング~

こんばんは!
今日はどんな1日になりましたでしたか?
数ある記事の中から選んでくださりありがとうございます。

今日も今日とて、アウトプット訓練のための読書記録です。
今回は人によって興味の有無に差がありそうなテーマなので、みなさんからのリアクションが少なくても落ち込まない!自分のアウトプットのためだ!と言い聞かせて綴ります。

概要

芸能プロダクションとマーケティングを合体させた会社を起業、一般人から原石を発掘して、鈴木奈々さんや小森純さんをプロデュースした経験をお持ちの筆者さんが書かれた本です。
時代を横断してムーブメントを体感した経験から、「インフルエンサー」という身近な存在でヒットが生まれる現代のメカニズム、ソーシャルメディアのいろはが学べます。

きっかけ

前回は商品を「つくる」段階で大切な「コンセプト」について学びました。
今度は「売る」について学んでみようと思い、本書を手に取りました。
また、ご縁があってお声がけいただいたことがあり、「インフルエンサー」というキーワードについてもっと知ってみよう!というのもきっかけになりました。


こんな方におすすめ!

・インフルエンサーマーケティングについて興味がある方
・企業側の視点でインフルエンサーについて知りたい方
・現代でインフルエンサーのような影響力ある存在になるには?を知りたい方

こんな方にはおすすめしないかも?

・消費行動の変化・変遷に興味がない方
・インフルエンサーマーケティングに興味がない方
・具体的な数字データや根拠がある話が好きな方
・2024年現在で最新の情報を知りたい方

タイトルにある"9割"については、本書の論点ではないので具体的な数字や理論は記述されていません。
また「雰囲気売れ」という抽象的な現象を筆者の方が必死で言語化してくださっているので、読むにあたってはそれに対する共感(本書の重要ワード!)も必須かなと思います!

要点ピックアップ

本書は2017年に書かれた本なので、変化の大きなソーシャルメディアの分野にあたっては2024年現在と異なることもあるかもしれません。
現在との細かい比較検討まではできていないのですが、なるべく普遍的に学びとなることを中心に抽出して記載していきたいと思います。

Chapter1:なぜ、売れる売れないがあるのか?

■今、起きていること
・旧来:企業→消費者の構図
・現在:企業→誰か→消費者の構図
広告やメディアの情報を信用しない、自分で「正しい」と思う情報を選ぶ
売れるか売れないかの決め手は「誰かの声」、信頼・尊敬できる人の投稿や口コミを信用

■今、最も大事な差別化
今まで:モノ自体の差別化
今:「話題に上がるかどうか」の差別化
→日常生活にもたらす付加価値に期待する

■影響力の変遷
・1980年代:アイドルやタレントのCM、模倣現象が社会現象に「聖子ちゃんカット」
・1990年代前半:ギャル(一般人)の台頭、若者文化を発信
・1990年代後半~2000年代はじめ:読者モデル・カリスマ店員、身近な雰囲気で影響を与える
・2005年~:ブログの登場、情報発信の場がデジタルへ移行
・2017年:インフルエンサーがトレンドを発信

■これからの課題
デジタルコミュニケーションの場における「熱」の正体は「共感」
=SNSの「シェア」、「エンゲージメント」をどう作るか
→課題に重要な役割を果たすのがインフルエンサー
ユーザーはインフルエンサーの世界観が表現されているか、リアルに感じ共感できるか、で価値ある情報か否かを判断している

Chapter2:消費者が求めるもの

・いいモノ≠売れるモノ
・モノにまつわる体験価値重視の時代に
・売れるモノ=消費者(インフルエンサー)の共感を引き出す

■売れる「雰囲気」が生まれる原理
起:”いいね”=「共感」する投稿を発見
承:みんながやっている現象の推移=「つながり」を見つける
転:体験したい欲求が行動(購入)につながる
結:シェアも含む体験する

■インフルエンサーに響くモノ
・商品としてよいモノ、面白いモノ
・制約なく自由に表現できる状態のモノ
⇒モノや見せ方に創造性が入り込む余白があることが、生き生きと効果的なPR広告を投稿できる絶対条件

■企業に求められるスタンス
・市場でどんな変化や成長をするかを見守る姿勢が必要
・「与える」ではなく「消費者と商品が自由に出会う場を作る」
⇒主体的に自由に選び取ってこそ、人は自分の人生を自分らしく生きている満足感を得ることができる
⇒「自分で選びたいけど指針がない」という消費者心理に影響を与えるインフルエンサーの発信する情報

■シーブリーズのヒット
キャップ交換
消費者がイメージを広げオリジナリティを出せる余白
「その商品が欲しい」ではなく「その商品で○○をやってみたい」

Chapter3:「雰囲気売れ」のつくりかた

■emmiのスニーカーの雰囲気売れ
ウェルネスウエンズデー
共感の連鎖、雰囲気売れの代表的な成功事例

■キーワードは「余白」「奥行き」
「余白」自分たちが自由自在にアレンジできる空白部分、商品の付加価値
「奥行き」妄想やストーリーを喚起させる情報、購入した自分を想像させる「イメージの種」
⇔カタログ的表現、「商品」が主語

Chapter4:「人マーケティング」を理解する

人を中心に据えたマーケティング=人マーケティング

■イノベーター理論
1. イノベーター:2.5% 新しいものを進んで採用
2. アーリーアダプター:13.5% 自身で情報収集を行い、判断
3. アーリーマジョリティ:34% 比較的慎重派だが平均より早めに新しいものを採用
4. レイトマジョリティ:34% 比較的懐疑的、周囲の大多数が試している場面を見てから同じ選択
5. ラガード:16% もっとも保守的、流行や世の中の動きに関心が薄い

1.がインフルエンサー
2.3.4の承認欲求=イノベーターの立場
5.はコントロールが難しいのでこの層以外をターゲットにする

■マーケティング4・0(フィリップ・コトラー提唱)
1・0:製品中心主義の時代
2・0:消費者指向の時代
3・0:価値主導の時代
4・0:自己実現の時代

■プロシューマー
コンシューマー+プロモーター
消費者である一方、付加価値をつけ販売促進をも担う人

Chapter5:インフルエンサーとの共創

■企業が持つべき意識:「共創」「共感」「共有」
「共創」企業とインフルエンサー(ユーザー)で共に創る
インフルエンサーをプロデューサーとして迎え、インフルエンサーから学ぶ

「共感」フォロワーに共有される内容を考える
共感される投稿や写真をインフルエンサーから吸収

「共有」ハッシュタグを使って共有を増やす
インフルエンサーからハッシュタグ選定のナレッジとセンスを学ぶ

■インフルエンサー選定のポイント
・フォロワー数(目的次第だが1万以上が理想)
・エンゲージメント率が高い(反応を示す割合が高い)
・インフルエンサーの世界観に商品が溶け込めるか
・コメント数が多く、支持コメントの割合が多い
・ハッシュタグの使い方にセンスがある
・過去PR投稿:依頼にふさわしいか
・フォロワーのインサイト

インフルエンサーマーケティングは
CPA(Cost per Action)顧客獲得単価 ではなく
CPE(Cost per Engagement)エンゲージメント獲得に指標を設定する

■依頼に際して
・利用しようと考えるのではなく、影響力を尊重し、力を借りる姿勢でいる
・リテラシー(経験則から来る独自の価値観)を大切にしていることを理解する
・得意ジャンルを把握する:ジャンルが異なっても自主的に紹介したいと思えるかが鍵
・商品に共感してくれるインフルエンサーを探す
・撮影のためにどんな演出を好んでいるのかを考え、フォトスポットの仕掛け・案を施しておく(その中から自分の世界観に沿って自由に表現してもらう)
・ハッシュタグは検索を意識して発信
人目につきやすくも使用者が多くない微妙なラインを維持できるハッシュタグを考える、一文が長すぎるものはNG
・ロック期間:タイムライン上にロックする期間、過ぎると投稿が削除されることも理解しておく

■炎上について
炎上はヒットの逆現象、根っこにあるものは嫉妬心
ちょっとしたことで評価が裏返り、攻撃参加者が増え収拾がつかなくなる

炎上を防ぐ最大のリスクヘッジは「いかに共感を集めるか」
ステマは「共感」の最大の敵、広告記事と明記するのがソーシャルメディアのモラル

企業PRはインフルエンサーにとってもステータスになる
ほかの企業からも注目されるようになり株が上がる

おわりに

・トレンドが生まれる「場」が大きく変化しても、起きていたことは普遍的
トレンドを起こすエネルギーは常に「人」にあり
・「変化に対応できるか」が企業やブランドの生き残りを左右する
企業は優れた品質、共感し共有したくなる魅力、余白の価値を高めるべき
・いつの時代も身近な発信者の存在とファンが集う関係性からヒットが生まれてきた⇒発信者の人間的成熟度が問われる


所感

・イノベーター理論においてわたしは
圧倒的に5.ラガードな自覚があります…。
流行っているものを知るのも遅いし、取り入れるのも遅いし、なんならブーム去った後に認識したり、取り入れ始めたり…。

タピオカを思い出すとまさに象徴的で
第三次タピオカブームが2018年から2020年頭とのことですが、2020年に出産を控えた妊婦の私は体重増加を気にしながら、週2くらいのタピオカを楽しみに生きておりました…笑

ということを踏まえると、実はインフルエンサーマーケティングそのもの自体が、私にとって実体験としての感覚があまりなく、共感が少ない現象に感じました。
だからこそ、世の中で起こっていることを知るために貴重なインプットになったと感じます。
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今回はこれで以上です!

それでは今週もおつかれさまでした。
明日も自分を大切に、元気に過ごしましょう!

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