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みんな普通で、普通じゃない

友達がこんなことを言った。

「周りのみんな面白い人ばっかりだなって思った。自分だけすごい普通だなって」

それを聞いて、とても面白いと思った。

わたしから見れば、彼女もその面白い人たちの中のひとりだったから。

そして、自分ではいちばん普通だと思っていた自分が、彼女から見たら面白い人の中のひとりだったことに驚いた。


自分の尺度で測れば、自分は普通に思える。基準は自分だから、自分がいちばん普通の枠に収まっている。むしろ枠にピッタリ収まっていると言ったほうが正しい。

同じように、他人がその人の尺度で測れば、その人がいちばん普通。

だから、誰しも普通で、普通じゃない。

世界共通の、普通の尺度なんてないのだ。

そんな当たり前のことを考えて、ニンマリした。

世界共通の普通がないなら、普通の枠にハマる必要なんかない。

そもそも普通の枠なんて幻想なんだ。

誰かの普通の枠にハマっても、他の人から見たら普通の枠からはみ出しているんだから。

これから「普通はさ」というときは、「わたしにとっての普通はさ」と言うことにしよう。


世界共通の普通がない世界は、とてもステキだ。

もう一度そんなふうに思って、またニンマリした。


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