不動産業界の本丸、売買仲介にデジタル変革を起こしたい話。
とっても壮大で、偉そうなタイトルですみません。苦笑
でも、結構本気で思っているので、そんな話のカケラを、今日はできたらと思います。
こんにちは!GOGENでマーケだったり、広報だったりを担当しているなつめ(natsume_1231)です😊
本日、弊社が提供する不動産売買支援ハブ「レリーズプラットフォーム」にて、売買仲介向けの商品の提供を開始したプレスリリースを配信させていただきました!
要は、売買仲介における「媒介業務のデジタル化」をする商品です。
電子契約の解禁から2年が経ち「何で今更?」「むしろできていなかったの?」「だから不動産業界は遅れてるんだよ」みたいな声にきちんと理由を届けたくて。
今日は、売買仲介におけるデジタル化の現在地ついて書こうと思います。
なぜ売買仲介で、取引のデジタル化が進まないのか?
不動産取引において、デジタル化が進むきっかけになったのは、紛れもなく2022年5月の不動産電子契約の解禁です。
いわば不動産取引における本格的なデジタル化が動き出したのは、2年前。そんな事情もあり、他業界と比べてデジタル化が遅れているのは仕方ないことだとまずはご理解ください🥺
さて、この不動産電子契約の解禁を皮切りに、まずはデベロッパーでのデジタル化、DX化が一気に加速しました。
なぜデベロッパーでデジタル化が進んだのか?理由は下記かなと思ってます。
実際に、レリーズのリリース初期からご導入いただいているはデベロッパーさんが多く、デジタル化への課題もシャープで単なるデジタル化にとどまらず、より包括的なDXへと急速に進化している印象です。
一方、売買仲介においては、取引のデジタル化の動きは確かに始まっているものの、その効果が顕在化し、業界全体に波及するまでには至っていないのが現状です。
なぜ売買仲介で取引のデジタル化が進まないのか?その理由もまとめてみます。
ちなみに、高齢の売主がデジタル化に対応できないという意見をよく耳にしますが、スマホやLINEの普及率が9割を超える現状を考慮すると、それは本質的な障壁ではないと個人的に考えています。確かに、新しいシステムやフローの説明コストはかかるかもしれませんが、80代の方がレリーズを使用して契約したなんて事例もありますしね。
さて一方で、売買仲介の現場に行くと、現場の業務効率化ツールはめちゃめちゃ導入しているんですよね。もしかしたら、デベロッパーより導入サービスの量は多いかもしれない。
この現象は、売買仲介業務の複雑さと多様性を反映しているんだとうなと見当しています。つまり、膨大な業務量と、顧客ごとに異なる対応が求められる現場の実情が、効率化への強い要望となって表れているのは?ということです。現場からの切実な業務改善の声が、このようなツール導入の推進力になっているのではないでしょうか。
顧客のために、という気持ち
業務提携先である野村不動産ソリューションズの方々や、成長著しい売買仲介会社の経営者の方と定期的に会話させたただく機会が多くあります。そこで印象的なのは、誰一人として「デジタル化はどうでもいい」といった発言をしないことです。むしろ、皆が真剣にデジタル化の課題と向き合い、新たな可能性を模索しています。
しかし、なぜ多くの関係者が悩み続け、デジタル化をうまく推進できないのか?
その根本原因は「顧客のためのデジタル化」という視点が業界全体で不足していることにあるではないかと考えています。
売買仲介業は本質的に顧客中心のビジネスです。
確かに、業務効率化に関する議論は数多くなされています。しかし、真に重要なのは、顧客を中心に据えたデジタル戦略の未来像を描くことです。この点において、業界全体がまだ明確なビジョンを持てていないことが、現在の停滞の主因ではないかと感じています。
媒介契約から始める、顧客起点のデジタル戦略
不動産電子契約の解禁直後、まずは賃貸領域の更新契約、売買領域の媒介契約の電子化に注目が集まったことを記憶しています。
もちろんレリーズとしてもそのような訴求フックとしていましたが、売買仲介会社の方々とお話しすると、媒介契約だけの一部の切り取りではないんだな、媒介業務の全体プロセスをデジタル化する必要があるという認識が生まれ、売買仲介会社の方々と作り上げたのが今回の「媒介活動パッケージ」です。
商品のこだわりとしては、媒介契約や営業活動報告書の作成から送付、タスク管理までを全てスマホでかんたんにできること。
売買契約の締結は、会社によってはバックオフィスの方が担当することも多いですが、今回の媒介業務においては「現場の営業担当」が主軸です。外出していることが多いですし、スマホしかデバイスを持っていない可能性も高い。さらに、担当者としてはプライオリティが高い業務でもある。いつでもどこでもクイックに業務が遂行できるように、今までの業務と比べて圧倒的に簡単にできる「あたらしいやり方」を目指しました。
媒介業務は、媒介契約の3ヶ月ごとの更新、レインズ登録証明書の交付、売却活動状況を売主に定期報告する営業活動報告等、宅建業法によって義務化された業務が多いのが特徴です。これらの規制が厳格である理由は、売却行為に対しての消費者保護観点が強いから。
不動産会社にとって、これらの業務は定型的な作業の側面がある一方で、顧客の視点からは大事な資産を預ける過程で確実かつ丁寧なコミュニケーションが期待されます。
そういった背景から、売主様にはレリーズプラットフォームの特徴である専用「マイページ」より、売却活動の状況をいつでも確認できるようになっています。LINEと連携しているため、担当から営業活動報告書が届いたら即時通知できるので、より安心感が得られる設計になっているかなと思っています。
不動産会社にとっては業務効率化のツールとして、また顧客にとっては取引の透明性と信頼性を高めるツールとして機能することで、双方から「使いたい」と思っていただける商品ができたかなと思ってます。
さいごに
中古物件市場の拡大に伴い、売買仲介の重要性と社会的地位は今後さらに向上していくと予想されます。
この変化の中で、顧客が安心して物件を預ける、不動産会社の担当者が真に顧客の利益になる仕事を提供できるー。そんな正しい循環の下支えを、私たちは担っていきたいなと思っています。